1 日時

令和5年8月8日火曜日 午後6時00分から午後6時45分

2 場所

狛江市役所 防災センター402・403会議室

3 出席者

委員   小刀稱進、田揚江里、小林年春、ガリドディアス智恵子、

     池上久美子、佐藤幸代、川口るり子、辻勘助

事務局  細川館長、山村副主幹、藤井主査、相川主任、葛西主任、平澤主事

4 欠席

中川信子

5 議題

(1)諮問について

    ~図書館と各図書室の連携について

(2) その他

6 提出資料

(1)各図書室の運営等について(資料1)

その他 とうきょうの地域教育 №148

7 会議内容

(事務局)

 ただいまより、令和5年度第2回狛江市立図書館協議会を開催する。なお、中川委員は欠席の連絡を受けている。まず初めに、皆様の机上にお配りしている資料等の確認を行う。

〇 本日の次第

  各図書室の運営等について(資料1)

  とうきょうの地域教育 №148

 資料に過不足等無ければお手元にお配りした次第に沿って進行していくが、議事進行については、狛江市立図書館協議会規則第4条第4項の規程に基づき、小刀稱委員長にお願いいたしたい。

(委員長)

 それでは、議題の1、諮問について、事務局より説明をお願いする。

(事務局)

 議題の1、諮問についてご説明する。前回の協議会でお示ししたとおり、今年度の諮問は「図書館と各図書室の連携について」としている。今回の第2回協議会では、各図書室の運営形態や規則的なものなど、基本情報の説明をしていく。

 資料1 各図書室の運営等について、をご覧いただきたい。こちらは今回事務局でまとめた資料である。順にご説明をする。①施設概要では、各図書室の名称、開設年、所在地、図書室面積、閲覧席数を一覧にしている。西河原公民館は図書室では最も面積が大きく、閲覧席数も多く備えている。続いて②設置・運営根拠。例えば図書館は、図書館法や図書館設置条例に基づき設置され、図書館運営規則等の例規に基づき運営されているが、こうした根拠についてまとめたものである。西河原公民館図書室であるが、公民館は社会教育法に基づき設置される施設であり、この法律の第20条では「公民館は…(中略)…実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もつて住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的とする。」と規定されている。そして、その目的を達成するために「図書、記録、模型、資料等を備え、その利用を図ること。」とされている。これを受け、狛江市においては、公民館条例等において具体的な設置・運営について定めている。各地域センター図書室についてであるが、まず地域センターは地方自治法に定める公の施設と位置づけられている。法律の第244条において「普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設を設けるものとする。」とあり、これに基づく施設であるとされている。資料の網かけの部分になるが、地域センターの運営については、市と地域センター運営協議会との間で自主運営に関する協定書を取り交わしており、この協定書のなかで「図書室に関する事務については狛江市立図書館運営規則を準用して行うこと」とされている。こうした規定等に基づき、市内の図書サービス、すなわち貸出冊数や日数といった条件は統一した運用が行われている。③人員体制。西河原公民館図書室は会計年度任用職員6名がおり、常時1~2名で勤務をしている。また、公民館全体では館長及び職員5名がおり、状況に応じて図書室運営業務に関わることがある。次に各地域センター図書室であるが、こちらは地域センター運営協議会の職員4名がおり、常時1~2名で勤務している。公民館と同様、施設全体の運営を管理する地域センター運営協議会事務局長及び事務員1名がいる。続いて④予算。こちらでは図書費の予算のみを挙げている。令和5年度予算であるが、西河原公民館図書室では230万円、各地域センター図書室ではそれぞれ147万円となっている。参考までに、中央図書館の予算のうち地域センター図書室分を除いた額は、1,320万円である。⑤各図書室の特色をここにまとめている。西河原公民館図書室では狛江市の中で唯一AV資料、すなわちDVDやCDといった資料を備えており、またこうした資料を視聴することができる閲覧席を設けている。次に各地域センター図書室の状況であるが、野川地域センター図書室においては絵手紙等の市の特色に応じた資料を揃えていたり、上和泉地域センター図書室では施設内に学童保育所があることから子どもの興味関心をひくコミック等の所蔵に力を入れているなど、地域の状況に応じて工夫をしている施設が見受けられる。最後に⑥図書館からの運営支援について。前述のとおり各施設ごとに運営主体等も異なる状況ではあるものの、統一した機器・設備等で図書サービスを提供できるよう根幹となる部分は図書館において所管している。こうした観点から図書室で使用する機器設備やそれらを繋ぐネットワーク、予約図書などを各図書室へ配送する配送便の整備・運用を行っている。この他に、他自治体図書館からの相互貸借業務、新刊本の見計らいの取りまとめや図書室運営や図書サービスに関する相談等に応じたりしている。各図書室の状況について説明を行った。ここまでの内容について一旦質問を受け付けたいと考える。

(委員長)

 議題の1について、ここまでの事務局からの説明を受け、何か意見や質問はあるか。

(副委員長)

 ④予算について。図書費の額はどのように決定されるのか。何から割り出して導かれているのか。

(事務局)

 予算案を図書館で作成のうえ予算要求を行い、最終的には議会で決定される。ここ数年は前年どおりの額で決定をしている状況である。西河原公民館図書室については独自で予算要求を行っている。地域センター図書室に関しては、この分の図書費が中央図書館の予算に組み込まれて決定している。このうち地域センター図書室分の配分額を図書館にて決定している。現状は金額については原則として各地域センター図書室ともに同額で推移している。

(副委員長)

 これに対して、地域センター図書室側からの増額の要望などは寄せられてきていないのか。

(事務局)

 基本的に毎年一回地域センター図書室の担当職員と会議の場を持ち、要望・要求を伺っているが、そういった声はここ数年は聞こえてきていない状況である。

(委員)

 ⑥図書館からの運営支援について。児童書に関しては新刊本の見計らい選定を行うことで支援を行っているようであるが一般書についてはどのような扱いになっているのか。

(事務局)

 「見計らい」というシステムについて簡単にご説明をする。図書の取次業者が新刊本の見本のようなものを図書館に持ち込んでくれ、実際に選書担当の職員がその本を手に取って見たうえで購入するかどうかを検討することである。しかし、見計らいは取次業者にとって非常に負担が大きく現状としては縮小傾向になっている。狛江市においては一般書に関しては見計らいは行わず、児童書のみが継続をお願いしている状況である。一方で一般書については、図書館も各図書室も同様に新刊案内のカタログを利用し選書を行っている。

(委員長)

 図書館の方では見計らいには関わらないのか。

(事務局)

 児童書については図書館の職員も同様に見計らいに参加して選書を行っている。

(委員)

 図書館に一括で納められた見計らい図書の場に、各地域センター図書室の選書担当が参加して行うという考え方で良いのか。

(事務局)

 その通りである。定期的に図書館に対象の新刊図書が集まるので、そこへ各図書室の職員が参集して本を選んでもらうものである。

(委員)

 上和泉地域センター図書室においても、第3火曜日に図書館で行われている見計らいに図書室の職員が参加している。この他、年に1回秋頃に図書館流通センターで実施されているブックフェアに図書館職員が参加させてもらい、児童書は実際に手に取って見ないと判断が難しいため、ブックフェア用には多めの予算を充てて児童書の選書を行うようにしている。

(委員)

 地域センター図書室には地域センター運営協議会の職員がいると聞いているが、その方は地域センター運営協議会が独自で雇用をしていることになるのか。

(事務局)

 仰るとおりである。市とは別の組織になる。

(委員)

 発生する費用の財源は税金ではないのか。

(事務局)

 市と交わしている協定書の中で、必要な費用については市から助成金という形で支出をしている。

(委員)

 地域センター運営協議会は、何か儲ける手段、いわゆる利益を生み出すようなことは何かしているのか。

(事務局)

 地域センター運営協議会は、料金の徴収はできないため、施設貸出の収入については地域活性課が行っている。地域センター協議会が利益を生み出す手段は基本的には無い、とお考えいただきたい。

(委員)

 全て助成金による運営ということでよろしいか。

(事務局)

 仰るとおりである。

(委員)

 図書館が選書する分以外に、利用者がリクエスをした分についても購入をしてもらっていると思うが、リクエストにはどの位の予算の割り当てを行っているのか。

(事務局)

 リクエスト分がどの程度の割合になるのかは特に定めていない。リクエストの有無にかかわらず図書館で同じ予算の中で必要と判断する図書を選書している状況である。

(事務局)

 リクエストを受けた新しい図書は購入することが多い。漫画など中央図書館の選書の主旨にそぐわないものについては除いているものもある。

(委員)

 狛江市内に一冊しか所蔵が無いが、できれば複数館で所蔵を希望するような図書について、そのような形のリクエストは可能であるのか。

(事務局)

 リクエストとして出していただくことは可能である。しかし、購入については予算やスペースの問題もあり必ずしもご要望にお応えできるとは限らない。

(副委員長)

 中央図書館には所蔵があるが、狛江市全体として考えたとき、ぜひ地域センター図書室でも数冊所蔵してもらいたいというような要望のリクエストを出すことは可能か。

(事務局)

 可能である。例えば狛江市の行政郷土資料などは図書館及び全図書室に1冊以上蔵書として揃えているものもある。

(委員)

 ④予算(図書費)について。地域センター図書室は一律147万円となっているが、⑤の各図書室の特色を読むと、それぞれ独自の選書を行っていたり、面積も異なり利用者数も違いがあると見受けられるが、それでも予算が一律同額ということに関して問題は無いものなのか、。また、地域センター図書室に割り振られた図書費は使い切っているものなのであるのか。

(事務局)

 現状ではそういった要望は各地域センターから寄せられていない。百科事典の購入など高額の図書の購入を予定しているという相談が事前にあれば、調整を行う可能性もある。予算額の執行については、基本的にはほぼ使い切っている。

(委員)

 現場の声として。上和泉地域センターにおいては、月々に購入できる金額の予算を組み、その中で地域に合った本、話題になった本、話題の作家の本などの情報を加味して、予算を見つつ柔軟に対応しながら購入をしている。

(委員長)

 他に何かご意見はあるか。

(副委員長)

 各地域センター図書室の利用者の方からの要望を集めるようなアンケートなどを実施して、意見などが挙げられているものなのか。若しくは、直接市に対して何か要望が挙げられたりはしていないのか。

(事務局)

 少なくともここ数年は、そのような報告は受けていない。市長への手紙という形で市民からの要望が挙がれば、地域センターの所管部署である地域活性課で対応をし、その情報は当然図書館に対しても下りてくることになる。現場の声として何かあるようであれば池上委員にお伺いしたい。

(委員)

 特に利用者の方から地域センター図書室の運営に関するご意見というものはいただいていない。年に1回行われる利用者懇談会の場で、図書室も含め地域センターに関する要望を伺っている。その場においても上和泉地域センターに関しては要望としては挙げられていない。

(副委員長)

 地域センター図書室の開館時間について、午前からの開室を望むような声は出てきていないのか。

(委員)

 直接そういったご意見をいただくことは今までなかった。

(事務局)

 地域センター図書室では夏休み期間子どもたちの居場所確保のため、7月21日から8月7日、8月18日から31日の期間、午前10時からの開室を行っている。これに対して、通年での午前開室の要望というご意見をいただくことも今までは無かった。

(委員長)

 他に何かご意見はあるか。無いようであるので、引き続き事務局からの説明をお願いしたい。

(事務局)

 それでは今後の図書館協議会の流れを説明する。今年度の答申では、「図書館と各図書室の連携についてどのようにするべきか」についてご意見をいただきたいと考えている。次回の第3回協議会において、委員の皆様より色々アイディアやご意見を伺い、そちらを元に事務局にてまとめた案を第4回で審議していただき、最終の第5回で答申としていただきたい。このため、前回の協議会で配布した図書館事業報告書や公民館活動の記録に加え、先程ご説明した資料等に基づき、「図書館や図書室ではこのようなことをしたら良いのではないか」といった内容を検討のうえ、次回の協議会において提案をいただくようお願いいたしたい。その際に念頭に置いてもらいたいのは、先ほども説明したとおり各図書室においては人員体制や施設規模、予算といった事項に余裕は少ないということである。このため、例えば地域センター図書室や西河原公民館図書室を図書館と同じようにするべき、といった取組内容の提案は実現が難しいと考えている。参考として、いくつか事務局で考えているものをお伝えしておく。まず図書室職員の資質向上については、過去の協議会でもご意見をいただいているが、図書館が主導して研修を実施することなどを考えている。また、令和3年度に本協議会から答申をいただき策定した「子ども読書活動推進計画」に基づき、市内で活動するおはなし会関係団体の情報を取りまとめて各図書室へ情報提供するといったことも取り組んでいる。図書室ではこの情報に基づき子ども読書イベントを拡充しているところもあり、活動の充実に向けて情報提供等の支援に努めるといった項目も挙げられる。こうした事項も参考に、次回の協議会で様々なご意見をいただければと考える。説明は以上である。

(委員長)

 議題の1の後半部分について、今後の流れ等についての事務局からの説明を受け、何か意見や質問はあるか。

(委員)

 子どもは野川地域センター図書室の1日図書室員の体験をさせてもらい、現在その経験をもとに自由研究を行っている。このようなイベントは各図書室が独自で企画をしているものになるのか。

(事務局)

 委員の仰るとおりである。図書館や各地域センター図書室の取組については、図書館事業報告書に掲載するなどフィードバックを行っている。

(委員)

 狛江駅の高架下の店舗が現在全店舗リニューアル改装中である。その結果行き場を失った方向けに、松原の広洋舎という店がインスタグラムで情報発信をしている。内容としてはチケットを販売して、本来の飲食とは別に夕方の6時から8時頃の時間帯を居場所として提供するものである。図書館の本来の役割とはズレてしまうが、若い年代の方や仕事をする方向けに午前中から図書室を開室するという考え方もあると思った。

(委員)

 子どもの居場所という意味では「NPO法人comarch」や「よしこさん家」で食事を提供したり、子どもが高齢者の方と一緒に過ごすような場所は市内に何か所かあるようである。市が作成した居場所のマップ、「こまえのごはんマップ」と記憶しているが、最近地域センターにも配布されたばかりである。

(副委員長)

 事業報告書に載っている夏休み期間中の午前中の開室の件で質問であるが、これは子どもたちだけでなく地域の方も含めて対象としているものなのか。

(事務局)

 基本的には各施設において対象者の設定を行っている。子ども中心にしているところもあれば、広く誰でも使用可としているところもある。施設のキャパシティなどの条件により運用方法は異なってくるものと思われる。中央公民館においては、子どもの居場所事業として、公民館が講師を招き、自由研究や工作教室などの取組を行っているところもある。

(委員)

 地域センター図書室については地域活性課より指示された日程を2時間前倒しして開室しているだけである。高齢者も含めどなたでも利用できるものとして開放している。実情としては朝早い時間帯に来るのはどちらと言えば大人の方が多いような印象を受けている。

(事務局)

 地域センターが10時開館を開始したのは、もともとは5~6年前に夏休み期間中の子どもの居場所の確保を目的とした開館の要望が多く寄せられてのことであったが、時間の経過とともに現状のような利用状況に変わってきているようだ。お盆の時期は外してその前後の時期の開館をということで始められている。

(委員長)

 図書館と各図書室との連携については、予算、施設、人的な問題も含めて、まずはそれぞれの背景を出し合い摺り合わせを行っていくことが必要であると感じた。他にご意見が無ければ議題の2へ移りたい。

(事務局)

 議題の2、その他の事項について説明する。全部で2件である。まず1件目。既に図書館ホームページでお知らせしているが、令和6年9月から予定している中央図書館の休館に際し、狛江市役所1階の現在レストランがある場所に臨時窓口を設置することとなった。これは市民センターの休館によりレストラン側にも来客者数の影響が見込まれることなどから、レストランを一時運営休止とすることを市とレストラン側の双方で合意し、この場所を臨時窓口として活用することとなったものである。具体的に設置する冊数や提供するサービス内容などは現在調整中であるが、こちらを活用して予約資料の貸出やある程度の新着図書等を閲覧できるスペースを設けたいと考えているところである。続いて2件目。図書館新設に係る近隣説明会の実施結果について報告をする。第1回目の近隣説明会は6月25日(日)午前10時から、新設予定場所の駄倉地区センターで実施し、11名の方が参加された。説明会では主に近隣建物に対する資産価値や日当たり、風通しへの影響について、駐輪場の管理運用について、ごみ投棄等への対策について、土地の境界等についてのご意見・ご質問をいただいた。また、図書館新設の計画そのものについて知らなかった、計画自体を中止すべき等との意見もあった。また、第2回目の近隣説明会を7月29日(土)午前10時から、同じく駄倉地区センターで実施し、12名の方が参加された。第1回で参加者の方からいただいた質問や要望のうち当日明確に回答できなかったことについて資料配布・説明の上、質疑応答を行った。参加者の方からは建物の階数について、風通しへの影響について、駐輪場の管理運用について等のご意見をいただいている。引き続き関係部署とも連携し、近隣にお住いの方等と必要な調整を図り、理解を求めていきたい。説明は以上である。

(委員長)

 議題の2について、事務局からの説明を受け、何か意見や質問はあるか。

(委員)

 休館中はレストランに図書館機能を移設して、とのことであるが、週2回の学校協力便はそのまま維持されるものなのか。

(事務局)

 具体的にどの程度の分量を配置できるのは未定であるため、現在は調整中となっている。原則として現行のサービスは維持していく方向であるが、状況次第で縮小をせざるを得ない場合もあることはご了承いただきたい。関係各所に対しては、今後その都度情報提供をしていく予定である。

(委員長)

 図書館のホームページで周知はしているのか。

(事務局)

 仰るとおりである。

(委員長)

 他に質問等がなければ、以上をもって令和5年度第2回狛江市立図書館協議会を閉会する。次回の第3回図書館協議会は、10月5日(木)に開催する予定で、開催通知は、後日事務局より各委員へ通知を行う。