1 日時

令和5年10月5日木曜日 午後6時00分から午後7時05分

2 場所

狛江市役所 防災センター402・403会議室

3 出席者

委員   小刀稱進、田揚江里、小林年春、ガリドディアス智恵子、池上久美子

     中川信子、佐藤江美、川口るり子、佐藤幸代、辻勘助

事務局  細川館長、山村副主幹、藤井主査、相川主任、葛西主任、平澤主事

4 欠席

なし

5 議題

(1)諮問について

    ~図書館と各図書室の連携について

(2) その他

6 提出資料

とうきょうの地域教育 №149

7 会議内容

(事務局)

 ただいまより、令和5年度第3回狛江市立図書館協議会を開催する。まず初めに、皆様の机上にお配りしている配布物の確認を行う。

 ・本日の次第

 ・とうきょうの地域教育 №149

 本日は協議用の配布資料は無し。配布物に過不足等無ければお手元にお配りした次第に沿って進行するが、議事進行については、狛江市立図書館協議会規則第4条第4項の規程に基づき、小刀稱委員長にお願いいたしたい。

(委員長)

 それでは、議題の1、諮問について、事務局より説明をお願いする。

(事務局)

 議題の1、諮問について説明する。これまでの協議会で説明してきたとおり、今年度の諮問は「図書館と各図書室の連携について」である。こちらを協議するための資料として、第1回・第2回の協議会において各図書室の概要等について取りまとめた資料等を配布している。今回はこちらの資料や、皆様のご経験等から、図書館と各図書室でこのような連携をすると良いのではないかといった自由なご意見を頂戴したいと考えている。説明は以上である。

(委員長)

 ただいまの事務局からの説明を受け、中央図書館と各地域センター図書室等との連携について、これまでの第1回・第2回の話し合いをもとにの何かご意見のある方はいるか。

(委員)

 中央図書館においては、西河原や各地域センター図書室からの課題や情報についてはどの程度把握をされているのか。

(事務局)

 中央図書館では、年に1回中央図書館と各図書室との担当者会議を開催している。実施の際には事前に各図書室からの課題や疑問点等を集約のうえ協議・回答している。これ以外の日常的な困りごと等については随時職員が電話で対応したり、直接訪問を行って対応をしている。

(委員)

 地域によって年齢構成や地域性により利用者の層が異なっているという印象を受けている。独自に各地域センターの利用状況について調査をしたのでその結果についてお伝えする。上和泉地域センターでは、地域性もあるのであろうが一番年齢構成が高い。次いで親子世代や50代が多く逆に20代や30代の利用者はほぼいない状況である。南部地域センターは、周囲にマンションも多数建っていることも要因であるのか、小学生、親子の利用が多く次いで60代から70代が多い。他と比べると30代や40代の利用も比較的多く見受けられる。岩戸地域センターは、親子・小学生が多く、他の3地域センターと比べると平均的にどの世代での利用も多くみられる傾向にある。特に土日に関しては、40代・50代の利用も増え、さらにバランスの良い利用状況となっている。野川地域センターは公園にも近く親子が多いのに加え、50代から70代まで平均的に多くの方が利用しているようである。地域の特性、ニーズの違い、それに伴って生じるトラブルの内容も様々であると感じた。

(事務局)

 今いただいたお話は、中央図書館ではこれまで分析を行ってこなかったユニークな切り口での調査結果であると思う。以前に配布させていただいた事業報告書に記載されているとおり、市内全域をトータルで考えた場合の利用の年齢別の登録率や貸出率についての分析は行ってきているが、地域ごとの特性を考えた統計や分析はしていなかった。市の南側の岩戸や南部のエリアに関しては新しい住宅も増加し、それに伴い子育て世代の方々が流入してきている面もあると思う。一方、北側の野川・上和泉エリアは既に住宅街として形成されており比較的高齢世帯の方が多いという傾向があるのであろう。

(委員長)

 各地域ごとに特色が異なっており、それぞれの地域センター図書室ごとに課題があるということが理解できた。この他お気づきの点やご意見があればお願いしたい。

(委員)

 中央図書館と各図書室との連携という諮問の内容に直接は結び付かないかもしれないが、利用者の立場から発言させてもらうと、例えば西河原の図書室ではDVD資料が充実しているなどといったようにそれぞれの図書室ごとに特徴があると思う。どの図書館に行ってもそれぞれの図書館・図書室の特徴・特色が判るようなものが示されているのであれば、利用者にとって図書館の使い勝手が良くなると考える。

(事務局)

 中央図書館のカウンターにおいても、DVD資料の有無については頻繁に質問を受ける事項である。裏を返せば質問が多いということは、現状ではそういう情報に利用者がアクセスできる機会が少ないということである。ご指摘のあった各図書室の特徴について、利用者の目に留まるような場所に公開していくことも、中央図書館と各図書室との連携の第一歩であると考えられる。

(委員)

 図書の並べ方について、中央図書館と各図書室ではその方法がバラバラで統一されていない。例えば中央図書館では絵本が絵本作家ごとの五十音順に並べられているが、上和泉地域センターでは出版社別に並べられている。予め利用者の方もそれが解っていれば、本を探す際にとても利便性が高まることに繋がるのではないか。

(事務局)

 中央図書館では分類の請求記号の付け方も他の図書室と異なっている。中央図書館は他館に比べて蔵書数が多いため、一部の分類では4桁表示を採用しているが、地域センター図書室では3桁での表示を採用して管理を行っている場合もある。これに基づき図書の並べ方も異なってくると思われるので、こういったあたりも引き続き一度整理してみたいと考える。

(事務局)

 委員の中に中央図書館と地域センター図書室の双方を利用する方がおられるのであれば、どのような使い分けをしているのかを伺いたい。

(委員)

 普段は家から近いところという理由で中央図書館を利用している。しかし、自分の好きな作家の作品で、少しでも早く読みたいと思う作品があるような場合には、その本を予約する際に中央図書館ではなくその作家の作品の所蔵が多い近くの地域センター図書室を利用するなどといった使い分けの仕方を行うことがある。

(委員)

 自身の行動パターンを考えると買い物に行くコースにある図書館が一番行きやすい図書館になるのではないかと考える。新型コロナワクチンの接種会場に上和泉地域センターが使用されていたこともあり、最近は上和泉地域センターを利用する機会が増えた。実際に入ってみると各図書室ごとに子ども向けの展示で多様性を感じる。図書館として読ませたい本、人気のある本、などニーズに合わせて展示を行うことが多いが、逆の視点で「意外に読まれていないけどこんな本もあるんだよ」、という切り口での展示を行ってみるのも面白いのではないかと考える。結論として、自宅から大型商業施設に立ち寄りながら行けるということが、私が岩戸地域センター図書室の理由が多くなる理由である。

(事務局) 

 地域の多様なニーズにより展示している内容もそれぞれ異なってくるであろう。中央図書館で地域の課題・ニーズを適時に捉えているかというと、現状では年に一回開催している連絡会だけでは十分ではないことが考えられるところである。中央図書館が各地域センターや西河原の図書室から発信される課題・ニーズについて適時集約を行い、それを市内全域の図書サービスへ展開できる方法を考えることで連携を一つ進めることができるのではないかと考える。

(委員長)

 地域の窓口というものは何かあるのか。例えば、利用者の要望や課題を堅苦しくなく簡単に伝えることができる場があればもっと情報を把握しやすくなるのではないか。

(事務局)

 市民にとって来やすい、声をかけやすいという場であることは図書館・図書室の担う役割の一つでもある。そのニーズをしっかり聞き取って図書サービスに反映させていくとともに、それ以外の行政サービスに繋いでいくという事は大事な視点であると感じている。

(委員)

 中央図書館の建て替えの際の対応について伺いたい。中央図書館の休館中に質問があった場合の相談先となる窓口は何処になるのか、また地域センター図書室にどのくらいの負担が課されてくるものなのか、まだお示しいただけていないので職員が不安を感じている。サポート体制や配送便の取扱いについても伺いたいところである。

(事務局)

 ご質問の内容に関しては、次年度予算に関わるものであり、まだ決定されていない段階である。中央図書館としては、現在機能している内容については原則継続していきたいと考えて準備・調整を進めているところである。今後決まり次第、各図書室及び小中学校等へお知らせをしていく予定である。

(事務局)

 補足であるが、現在市民食堂として営業を行っている場所を使用して中央図書館の臨時窓口を移設し、令和6年9月から開館し図書館機能は維持していく事を予定していることをお伝えしておく。開架の冊数については、市役所地下の書庫に3万冊と臨時窓口に5千冊、計3万5千冊規模のものとなる予定である。地域センター図書室等からの諸々の問い合わせ等については、中央図書館は開館しているので問題なく応じることが可能と考えている。

(委員)

 上和泉地域センターは災害時に避難所として指定されている施設である。以前は体育館だけが開放されていたがコロナ禍以降は他の多くの他の部屋も開放するようになってきている。避難が短期であるうちは問題は無いが、長期化してきた場合に、避難者の方に図書室を開放し利用していただくようなことは可能であるのか。おそらくそのような状況であれば図書館システムもダウンしているはずであるので、貸出への対応は難しいのであろうと予測しているが。

(事務局)

 地域センターでの避難生活が長期化された場合には、いずれ文化的活動に関するニーズが求められてくると想定している。図書を使ってその支援を行うことは非常に重要性が高い。図書館システムがダウンしている可能性は高いであろう。現時点では災害時の状況を想定しての対応については考えられていないが、そのような状況になった場合には中央図書館及び各図書室双方で連携して災害時の図書サービスの維持方法について詰めていく必要があると考えている。 

(委員)

 システムを使用しての災害時の対応について、現時点では考えられていないという理解でよろしいか。

(事務局)

 通常のシステムダウンの場合にはハンディターミナルを使用する。バーコードのみ読みとった情報を記憶しておき、システムが復旧した際にその情報を落とし込むという方法は現時点でも行ってきている。しかし、災害時にハンディターミナルも機能していないようであれば、紙ベースでの管理を行うしかない、といった状況である。

(副委員長)

 事業報告書において、予約に関してWEB予約が多いようであるが、児童書の予約は子ども本人が行っているのか、若しくは未就学児童分などは保護者が行っているものなのか。

(事務局)

 両方の利用があると認識している。私見だが、どちらかと言えば子ども単体で予約をしているよりは、保護者と一緒に児童書の予約の本の貸出しを受けている方が多い傾向があるように受け止めている。

(副委員長)

 市内各地域から中央図書館まで小学校低学年の子どもたちが通ってくるのはなかなか難しい。それゆえ、地元にある地域センター図書室の存在が、子どもたちにとって重要となってくる。地域センターに所蔵の無い児童書については中央図書館から本を手配してもらったり、読みたい本の検索の手助けを行うなど、幼児や低学年児の利用率を高めていくような手立ては何か講じているものなのであろうか。

(事務局)

 検索の方法を掲示するなどの対応は行っている。学校司書の委員の方へ伺うが、授業の中で本の検索の方法についてなどの指導を行っていただいているものなのか。

(委員)

 学年に応じて指導を行っている。しかし、子どもたちは何回指導しても自分のやり方に戻ってしまう傾向であるのが実情である。

(事務局)

 各図書室にも職員はいるので、声をかけて貰えれば検索を行ったり予約を代理で行ったりはしている。声掛けをできるかどうかは子どもによってまちまちであるので、そこに繋ぐための手立てがあると良いと思う。

(副委員長)

 小学校の低学年時から徹底して図書室の利用指導を受け、レファレンスサービスを理解できていることが肝心である。図書館で司書の方に相談をすることで、自分が読みたい、知りたい本に辿り着く事が出来るんだ、という事を知ってもらうために、利用指導を市の図書館と学校が連携して行っていくことが重要となってくる。

(事務局)

 図書館で気軽に職員に声をかけて良いんだ、ということを理解していない子どもたちが多いので、そのあたりを上手く周知していくことが課題であろう。

(委員)

 話が変わるが、安全面から自身の子が小さいときには、子どもたちだけで図書館に行くことはさせていなかった。判るようであれば現在はどのような状況であるのか伺いたい。

(事務局)

 統計を取っているわけではないが、小学生のお子さんに関しては一人で来館している子も一定数いるように感じている。

(委員)

 自身の子の場合は小学生になってからは一人で近くの野川地域センター図書室に行っていた。しかし図書館内で見かける限り小学生はまだ保護者の方と来館している方が多数派であるように感じている。今は既に子も高学年になっているので、自分自身で検索機を使って読みたい本を探したり、予約を入れて利用している。中学生の子に関してはスマホを所持するようになったので、スマホを使用して自宅から予約を入れているようだ。野川地域センターの図書室で、夏休みの自由研究の際、職員の方に調べたいものについて質問を投げかけると的確に回答をしてもらえた。また、自館に所蔵の無い図書に関しては中央図書館を案内されるなど、図書に関して大変熟知されているという印象を持っている。その方は司書の有資格者では無いと伺い、大変図書館について日々勉強をされているのであろうと感銘を受けた記憶がある。

(委員)

 学校行事の一環で、町探検として市内のあちこちに行っていると聞いているが、近場の図書室や中央図書館に子どもたちが見学をするチャンスというものがあるものなのか。学校だけではなく地域にも図書館があること知る良い機会であると考える。

(事務局)

 中央図書館で把握しているところでは、近くの学校から町探検という課題で来館する子どもたちはいる。地域センター図書室でも同様のことが行われているものと聞いているが、市内の全校がこのような形で実施をしているかは把握できていない。

(委員)

 町探検について、近くのエリアの小中学校の児童・生徒は来館しているが、それが図書室見学として特化しているわけではなく、地域センター全体の見学として年1回程度お引き受けをしている。しかし、来館時間が午前中であることがほとんどで、図書室が開室していない時間帯となっているため、図書室の中に入って貰って案内を行うことがなかなかできない、というのが実情である。

(委員)

 六小の状況についてお伝えさせていただく。今年度2年生の生活科で行っている町探検では、まず近隣をぐるっと一度回り、次回の探検の時には事前に色々と詳しくそれぞれの施設について調べ、そのうえで施設ごとに説明を聞いたりインタビューを行う流れである。その中で六小に一番近い南部地域センターには図書室があるので、子どもたち同士で発表しあう事で、図書室の存在も周知されていくという流れである。おそらくどこの小学校でも同じようなことを行っているものと思われる。

(委員)

 一小では中央図書館が一番近いので、2年生の生活科の時間に、実際に図書館内に入り職員の方の帯同のもと、書庫など普段入る機会の無いところまで見学をさせてもらっている。

(事務局)

 中央図書館では休館日に施設見学を受けている事が多い。休館日のメリットとして一般利用者がいない中であるため、気兼ねなく開架だけでなく書庫などバックヤードも開放して見学を行うことができている点が挙げられる。この内容については、事業報告で各図書室へフィードバックしているので、こういったことも参考にしていただければ中央図書館と各図書室との連携の一つの形になるのではないかと考える。

(委員)

 子どもや青年の居場所の問題に触れさせていただく。市内でも不登校や引きこもりの青年やその予備軍と言われる人は一定数いる。図書館はそういった方々の居場所になることを想定された場所ではないとは思うが、家に引きこもって休憩を取ることにより、少しエネルギーが出てきて動けるようになると、学校には行けないがもしかしたら図書館ならば行けるかもしれない、という子が中にはいるのではないかと思われる。そのためには小さい時から地域には図書館や地域センターの図書室があるということを知っておくことが前提とはなるが、いざとなったらそこに行こうという気持ちになれる場所があるということは引きこもりにとって意義のあることで大変有難い。また図書館のスタッフの方は個別に対応することが上手であると思う。我が子もそうであったが図書館を心の拠り所とする子がいるんだということをぜひ知っておいていただきたい。

(事務局)

 中央図書館では、通常の学期中の平日日中に子どもが長時間滞在している姿を見かけることはある。図書館は開館している時間であれば、いつ来ても何時間でも自由に居てもらえる場所である。今回の諮問内容の連携とは違う論点になるが、そういった情報が困っている子どもたちにきちんと届けられているか、情報発信については今後取り組んでいきたい課題と考える。

(委員)

 図書館は他人から構われたくない子にとっては非常に居心地の良い場所である。そういった子は自分から本に働きかけができるのである種の対話ができている。図書館にずっといると人に話しかけなくなり人と上手い関係を築くのが苦手になってしまうようなことも懸念される。学校は過剰に話しかけられてうるさくてたまらないと感じると、その中間となるような居場所があればちょうど良いのであろう。理想的なのは、図書館職員が上手にその子に話しかけるように接する機会を持つことである。

(事務局)

 子どもたちにとっては学校が全ての世界みたいなところがある。でも実際には違う世界もあるということを教えていく場が、児童館、中央図書館や各図書室でもあったりする。これらがいつでも来て良い場所であるという情報発信を行うことが求められるが、具体的にどのように行っていくのかは難しいところである。

(事務局)

 不登校への対応として、狛江市には対象となる市内の小・中学校の児童・生徒が集う適応指導教室の「ゆうゆう教室」がある。中央図書館ではゆうゆう教室の団体登録をしており、年に数回ではあるが、指導員と子どもたちが一緒に来館し、貸出本を選んでいる。その際には図書館の職員も手伝いや声掛けを行っている。適応指導教室に通う子どもたちにとって施設を実際に使うということの良い練習環境となっていると感じている。

(委員)

 学校からドロップアウトしても良い、と言うことをそろそろ打ち出しても良いのではないかと感じている。直接的なことはできなくても図書館ではそういう内容の本を揃えることはできると思う。またそういう経験をした人に話をしてもらう場を作ることもできる。学校へ行くのがどうしても合わない人はドロップアウトしちゃう、でもそれでいいんだよと誰かが言ってあげないと、今の世の中では子どもが辛いと感じる。あくまでも間接的な場を図書館内に作っても良いのではないか。 

(委員)

 最近は不登校や登校渋りということに関しては無理に学校に行かせなくて良いという方向性に変わってきているため、不登校が増えてきている状況でもある。学校ではなくフリースクールに通わせるという選択肢もある。図書館を居場所にしている子が、親は子は学校に行っているつもりでいたが、実際には学校には来ていないような場合、その子が事故に遭ったり犯罪に巻き込まれたりしていないかという点が心配である。情報の把握や安全面の確認をしてもらえると学校側としては非常に助かるところである。

(委員)

 中央図書館には、児童書コーナー内に子ども向けの大きなテーブルを設置し、席を子ども向けに開放している。17時から20時の時間帯は小さな子どもの利用は少なくなると考える。このスペースを使い、時間を限定し、なおかつ椅子を中学生向けに置き換えて、座れる場所を確保していただくのも良いのではないかと思う。 

(事務局)

 コロナ禍の際に、その場所を全て展示台として使用していた時期があった。最近は元の使用状態に戻していく傾向になってきている。しかしあの場所に展示をすることの訴求効果を鑑み、手前側を展示台として使用し、奥側を閲覧席として開放している。日中は子どもや親子連れの利用が多いが、夜間の時間帯は子どもの利用もかなり減ってくるため、子ども優先席であるもののそれ以外の方も利用可とする運用にしているので居場所としての開放につながっていると考える。

(委員)

 諮問事項である図書館と各図書室の連携の問題からだいぶ離れさせてしまって申し訳ないが、居場所の問題で、そこに居るだけでなく、勉強もしたい子も中には含まれている。学習支援が狛江市全体として問題になっていると思うが、中央公民館地下で学習支援のグループを運営しているはずである。図書館と繋がりはあるものなのか。

(事務局)

 現時点での連携は持っていない。学習支援に関連する図書の要望があれば、提供できる状態ではある。この事業そのものが開始してまだ日が浅く手探りの状況であると思われる。地域センターでも類似の取組を行っているものなのか。

(委員)

 今のところない。学習スペースとして空いている部屋を開放するという試みは何度かしてきたが、学習支援という意味合いでは単に部屋の提供だけでは成り立たず、マンパワーが必要となる。この部分がクリアできずに立ち消えてしまった。

(委員)

 前回の協議会の際に、子どもの居場所確保の目的で地域センター図書室を夏休みの一定の期間に午前中から開館してみたものの、実際には子どもよりも高齢者の利用が多かったと聞いている。人員や費用の問題もあり、午前からの開館はなかなかハードルが高いのであろう。学校に来られない子の居場所の問題で、午後の時間帯だと同級生が来てしまうので嫌だという声も聞こえてきている。午前中から一日を通して開館していると、こういった子どもたちの居場所の選択肢が増えて良いと考える。昨年、学校司書と図書館職員が一緒に市外の選書施設に行って選書を行わせてもらったがとても良かった。そういったものは図書室も行っていくものなのか。

(事務局)

 今年度は各図書室、中央図書館職員で市外の選書施設に行って選書を行う調整を行っている。

(委員)

 現在地域センターの職員全員が顔を合わせて行う会議を11月の休館日に事務職・図書室の職員全員で行う計画を進めている。将来的にはこれ以外にも各地域センター間での連携も行っていく予定である。午前中開室についてであるが、本好きな子どもは1人でも積極的に来館するが、なんとなく2~3人でフラッと来る子どもたちの利用も結構見受けられる。

(委員長)

 居場所のことが議論の中心となっているが、図書館の機能の一つとして居場所というものは重要なものとして位置づけられている。子どもの居場所問題の中心となるのは学校であるので、学校との連携はやはり大切になってくるであろう。一方で図書館のスタッフ一人一人に色々と多くのことを要求しても現実的には難しいと感じる。横の繋がりでの連携を行う場合に、図書館が中心となるのか、課題が発生しているところを中心に連携をしていくのか。今年度の諮問内容は中央図書館と地域センターとの連携であったが、居場所の問題も含めてということになると学校を含めての連携も視野に入れていくことが不可欠である。何処が音頭を取って進めていくのか、についても課題として検討していただきたいところである。他にこの議題1に関してご意見が無いようであれば、事務局から説明をお願いしたい。

(事務局)

 今回いただいたご意見等を基に、事務局にて答申のたたき台を作成する。そちらをベースに次回の第4回図書館協議会で再度議論を行い、最終の第5回図書館協議会で答申をいただく流れを想定している。説明は以上である。

(委員長)

 続いて、議題の2、その他について、事務局より説明をお願いしたい。

(事務局)

 議題の2、その他の事項について説明する。全部で1件である。図書館新設に係る近隣説明会の実施結果について報告をする。前回の協議会で報告した2回の説明会に続き、第3回の近隣説明会を9月16日(土)午前10時から、駄倉地区センターで実施し、6名の方の参加をいただいた。なお、第2回の説明会においてご意見やご要望のあった隣接分譲マンションの方を対象に実施をしている。説明会では、7月29日に実施した第2回近隣説明会において参加者の方から挙げられたご質問やご要望、それに対する回答についてをまとめた資料や、前回の議事録を配布し、説明のうえ、質疑応答を行った。これまでの説明会でのご意見を踏まえ、原案の勾配屋根を一部フラットに見直した変更案や、全体スケジュールの説明を行っている。参加者からは「可能な限りダウンサイジングに配慮して実施設計をしてほしい」、また「変更案のデザインが魅力的なものとなるよう検討してほしい」等のご意見をいただき、おおむね合意を得られたものと認識している。今後は関係各課とともに実施設計を進めていきたい。説明は以上である。

(委員長)

 事務局より説明が終わったが、何かご質問等はあるか。

 では。説明の中で述べられていたダウンサイジング、とは具体的にどういうことを指しているのか。

(事務局)

 近隣の方からは日照、通風等の問題で出来るだけ小さいものを建設して欲しいとの要望が上がっている。しかし、図書館側としては、新図書館に予定している蔵書数や機能を維持しつつ、近隣の方の要望を可能な限り入れていくというところでの説明をしてきている。

(事務局)

 エアコンの室外機を屋上に設置する予定である。室外機を最新の出来るだけ小さいサイズにダウンサイジングのうえ設置してもらいたいとの希望があった。

(委員長)

 他に質問等がなければ、以上をもって令和5年度第3回狛江市立図書館協議会を閉会とする。次回の第4回図書館協議会は、12月7日(木)に開催予定。開催通知は、後日事務局より各委員へ通知する。