(事務局)
定刻になりましたので、ただいまより令和7年度第1回狛江市立図書館協議会を開催します。
最初に議題1・2といたしまして、令和7年4月1日付け人事異動に伴い、図書館長として新たに加藤が着任しています。あらためて一言御挨拶をさせていただきます。
(館長)
図書館協議会の皆様には、日頃より図書館運営に多大な御理解と御協力をいだたいており、誠にありがとうございます。この場をお借りして御礼申し上げます。
市民センターの改修工事について、今年の11月にリニューアルオープンを行うべく、準備を進めさせていただいています。
また、来年には新設図書館の開館を控え、当市における図書館行政史上、今までに経験のない大きな変化を迎えているところではありますが、前向きに考えれば、市民の皆様にとってより良い図書館サービスを提供するまたとないタイミングだと思います。やれることは一生懸命やらせていただきたいと考えています。引き続き皆様の御協力をいただきながら進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
(事務局)
続いて議題3に移ります。資料2として「図書館協議会委員名簿」を本日配布していますが、今年度はこちらに記載している10名の皆様に委員をお願いさせていただいています。
せっかくの顔合わせの場でもありますので、あらためまして皆様一言ずつ自己紹介をお願いできればと思います。
【委員自己紹介】
(事務局)
皆様ありがとうございます。今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
続きまして議題4「図書館協議会の概要について」です。
まず資料3「狛江市立図書館設置条例」を御覧ください。こちらは図書館全体に係る設置条例ですが、第3条に本協議会の設置規定、委員の皆様の任命、定数、任期等について定められています。
続いて、資料4「狛江市立図書館協議会規則」を御覧ください。こちらは本協議会の運営に関する規則です。
第2条に記載されているとおり、本協議会の所掌事務としては大きく2点あります。一つは「図書館の運営に関し、図書館長の諮問に応じていただくこと」。もう一つは「図書館のおこなう図書館奉仕について、館長に対し意見を述べることができる」ことです。
今年度の諮問につきましては後ほど説明いたしますが、この諮問に対して答申をいただくことが本協議会の大きな役割の一つとなっております。
同じく第4条を御覧ください。この後、委員の皆様の互選により、本協議会の委員長と副委員長を決めていただきます。決定後、会務の総理等については委員長にお願いをいたします。
続いて、資料5「令和7年度図書館協議会日程」を御覧ください。今年度の本協議会の開催予定です。今回を含めて全5回を予定しています。
開催日が近くなりましたら、今回と同様に事務局より通知にてお知らせします。
議題4についての説明は以上です。
特に御質問がなければ、続いて議題5「委員長・副委員長の選任」に入ります。
こちらは先ほど説明したとおり、委員の互選によるものとなります。また任期は1年となり、再任は妨げないこととなりますが、どなたか立候補される方、または推薦される方はいらっしゃいますでしょうか。
(委員)
引き続き、小刀稱委員に委員長、田揚委員に副委員長をお願いしたいと思います。
(事務局)
皆さんいかがでしょうか。
特に御異議等なければ、小刀稱委員と田揚委員にそれぞれ委員長、副委員長をお願いしたいと思います。
それでは、ここからは狛江市立図書館協議会規則第4条第4項の規程に基づき、議事進行を小刀稱委員長にお願いいたします。
(委員長)
それでは、議題6「令和7年度予算概要について」、事務局より説明をお願いします。
(事務局)
資料6「令和7年度 図書館予算概要(当初予算・歳出)」に基づき説明します。こちらは令和7年度における図書館の当初予算額と対前年度比を一覧にした資料となります。
今年度の図書館の歳出予算総額は1億8,518万円で、前年度比5,775万4,000円の増額となっています。
主な増額内容としては、11月に児童図書コーナー「こまえみライブラリー」が新たにオープンすることに伴い計上しているものが、その主要因となります。
まず、11月から「こまえみライブラリー」と現在の臨時窓口との2館体制となりカウンター窓口が増えることから、人件費として時間額の図書館事務補助報酬が増額となっています。
また、図書館システムを新たに「こまえみライブラリー」に設置・構築する「図書館システムICタグ対応機器設置委託」や新しい書棚等の製作家具の導入費用として「図書コーナー用初度備品」についても、それぞれ大きく増額となっています。
雑駁ですが、説明は以上です。
(委員長)
事務局より説明が終わりましたが、何か御質問等はありますか。
(委員)
子ども読書活動推進事業が減額になっていますが、どういった理由でしょうか。
(事務局)
主にこまえみライブラリーで行事等を行う関係で、現在の臨時窓口で経費のかかる行事を実施できない点が関係しています。
(委員)
来年度以降、また予算は戻っていく予定なのでしょうか。
(事務局)
必ずしも予算が増えるとは申し上げることができませんが、過去にない転換期を迎えていますので、令和8年度の予算要求については、各種イベントも企画立案をしていかなければならないと現時点では考えていますので、予算の規模感としては、必然的に大きくならざるを得ないと考えています。ただ、それが予算措置されるかどうかという点については、必ずしも保証されたものではないため、その点は御理解いただければと思います。
(委員)
狛江市は、すてきな子ども向けの本の紹介冊子を作られています。他の自治体であれだけ充実したものを、自由にお取りくださいという形で置いている図書館はあまりないので、新しい児童図書コーナーがオープンしてからも、そういった取り組みをぜひまた進めていただきたいと思います。
(委員長)
他にはいかがでしょうか。
(委員)
セカンドブックとサードブックは、数年前から学校経由で申し込みする方法に変わったかと思いますが、学校経由にすることで申し込み率は上がったのでしょうか。例えば、セカンドブックでは在籍児童の内、何割ぐらいにお申し込みいただいている状況でしょうか。
(事務局)
セカンドブックについては、今年度は対象児童全体の約9割近く申し込んでいただいています。セカンドブック・サードブックともに、希望図書の申請書を提出されなかった児童・生徒に対しては、図書館司書のおすすめ本を贈呈しています。そのため、市内小・中学校に在籍している子どもたち全員に対して、配布していることとなります。
(委員長)
他に何か御質問等はありますか。
特になければ、議題7「諮問について」、事務局より説明をお願いします。
(事務局)
議題7「諮問について」、説明いたします。
資料7「諮問書」のとおり、今年度は「図書館の災害対策について」を図書館長から本協議会に諮問をさせていただきます。
現状、当市の図書館の状況をお伝えさせていただきますと、災害対応という取り組みについては具体的な取り組みができていない状況です。これは非常に由々しき実態にあると考えています。
具体的な一例を申し上げると、ドンと地震が起きた時、書棚から本が崩れ落ちてくる中で、転落防止の措置が取られていないということは、非常に危険な状態にあると思います。11月に新しく開設する児童図書コーナーには、対象となる児童等が日常的に身を置く場所になります。今まで以上の安全対策が必要になります。
また、令和8年度は、今までと一番違う状況として、図書館が単独で施設を持つことになり、消防法並びに消防法施行令で、その建物の管理者が、防火防災管理者を務めることになります。この結果、地下一階、地上三階建ての新設図書館では、公共施設の防災計画を策定するところから始まって、災害対応に責任を負わなければいけなくなります。災害対応と言うと、来館者の安全確保や避難誘導を率直にイメージされると思いますが、図書館資料の保全ということも当然含まれます。
図書館資料は市民にとっての財産です。この市民にとっての財産である図書館資料のランク付けは現状できていません。あらゆる災害や危機から、建物を含め来館者や資料に至るまで、守る計画を作り、その責任を負うこと。実は、公立図書館でもこういったことがきちんとできているところは、少ないそうです。
ただ、当然なのかもしれませんが、国立国会図書館においては、かなりの水準でこの取り組みがなされています。そのきっかけとなったのが、平成7年1月17日に発生した阪神淡路大震災であることは、議論をまたないようです。それ以降、大きな災害は、比較的等間隔で起きているにもかかわらず、地方自治体の図書館では遅々としてその取り組みが進んでいないというのが現実です。現在の当市の図書館は過去に経験がない大きな変革期にありますので、このタイミングを前向きに捉えて、いろいろと整理する良い機会なのではないかと考えています。今回、諮問をさせていただいて、令和8年度には必要なものが必要なタイミングで、すべて用意できるような取り組みをしていかなければならないと考えています。
実はもう具体的な取り組みが進んでいる段階なので、時間が無い状況にあることは間違いないのですが、例えば書棚をどういう製作家具として作ってもらうかということも、業者と話を進めていますし、最初に作る時にやっておかないといけないことが当然出てきます。
今回諮問させていただいて、答申をいただく前にでも、この協議会の議論の中でさまざまな御意見を聞かせていただきながら、先行できるものは先行して取り組んでいきたいと考えています。積極的に御意見等を出していただいて、議論検討を進めていただきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
(委員長)
御質問等はいかがでしょうか。
(委員)
新しくできる図書館や児童図書コーナーに、防犯カメラは設置されるのでしょうか。
(事務局)
現状の設計図の中には、防犯カメラはついていない状況です。
(委員)
犯罪や本の持ち去りに対して防犯カメラがあると抑止力の効果が発揮するはずです。図書館という平和的な施設からすると少し違和感はありますが、ぜひ設置を検討していただければと思います。
(委員)
防災計画は、今までの市民センターにおいては、現状公民館長が管理者なので、公民館が計画を策定しているという理解でよろしいでしょうか。
(事務局)
そのとおりで、防災計画については各建物で持つこととなります。現在の臨時窓口は市役所に含まれるため、こちらは総務課で作成しています。市民センター内に図書館があったときは、管理者である公民館が作成した防災計画に基づき、訓練等も行っています。
(委員)
先ほど計画を策定しなくてはならない一方で、計画ができてる公立の図書館は少ないというお話があったかと思いますが、その防災計画の策定は法定ではないということなのでしょうか。
(事務局)
こちらの説明の仕方が悪かったかもしれませんが、色々な形態で施設を設置・管理している公立図書館があり、私どもの市民センターと同じように、公民館等と合築している公立図書館は比較的多いのが実情です。
単独で設置されている場合は、当然図書館単独でその防災計画を作らなければならないので、法定となります。公立の図書館でほとんど対応が取られていないと言及した部分は、具体例としてお話した書棚に入っている本の転落防止の点となります。
これは非常に対応は難しいと思っています。なぜなら、来館者が好きに本を取ろうすることを優先しようとすると矛盾することになります。本が落ちないようにするということは、取りづらくなる訳です。この点をどうやってクリアするのか難しいから、答えにたどり着いていない。そのため、何もできていない図書館が多いのではないかと捉えています。
例えば、確かに国立国会図書館は非常にハイレベルな対応をしていますが、対応ができているのは開架ではなく、書庫に関してです。それも踏まえ、できることとできないことというのをきちんと明らかにした上で、できることはきちんとやる。できないところでは、代替措置としてどういう安全対策を取っておくのか。
また、市民センターは浸水区域の中にあります。そこに新しい児童図書コーナーができる訳ですが、その児童図書コーナーの中の話として、浸水被害というものは前提条件として設定されてない。
利用者の皆さんのために、より多くの本を開架するということが前提になっています。それならそれで良いのですが、一番リスクが高い浸水被害というものを想定したときに、どういった手立てが必要かということを考えなければならないと思います。
(委員)
新しい児童図書コーナーの方は公民館の中という位置付けなので、少し違うかもしれませんが、新設図書館も含めて現状ではハード面での防災対策は特になされていないという理解で我々は考えていく必要があるのでしょうか。
(事務局)
新設図書館については、例えば地下には書庫を設置しますが、水密扉をつけるとか、一般的な対策は施しています。
(委員)
素朴な質問ですが、東日本大震災や令和元年東日本台風の被害の経験も踏まえて、設計されたのではないのでしょうか。このタイミングでどの程度のことを諮問されているのか、具体的なイメージが湧きにくい状態です。
書架を製作するようなメーカーは、災害を想定した新しい書架を開発されていないのでしょうか。また、新しい図書館ではそういった書架を入れることにはなってないのでしょうか。
(事務局)
まず建物自体で想定される被害、例えば浸水に対する止水板の設置など、対応できることは対応しています。
ただ、具体的に災害に対応した書架をメーカーさんが、そういった発想を製品にきちんと反映していないのかという御質問ですが、あちらを立てればこちらが立たずという難しい問題です。
例えば街の本屋の書棚を見ても、震災対策をしている書棚を配置している本屋さんを見たことはありません。この実態からしてもやらなきゃいけないのは分かっているけど、なかなかやれないのが現状ではないかと思います。
仮に書棚の一番前の部分に滑り止めのテープを貼ったとして、書棚から本を取ろうとしたときに抵抗になり、利用者の立場からしたら、これは使いにくい図書館だなと感じるはずです。これは平時を優先するのか、不測の事態である災害対応で安全を優先するのかで、やり方はガラッと変わってきます。安全を優先すればするほど、平時の使い勝手は悪くなります。
そこをどこまで理解してもらえるような取り組みをしなければいけないのか、できるのかという点を考えて議論を進めていければと思います。
次回以降の資料でも、災害対策でどんなことをしてるところがあるのか、そういったことを示した資料を配布します。
(委員)
現時点で書棚に対する良いアイデアがあっても、それに対応した書架を利用するということではないのですよね。これから発注する訳ではなくて、すでに購入するものは決まっている状況でしょうか。
(事務局)
製作家具自体は、すでに発注を済ませています。
ただ、書棚を設置する際、当然床にアンカーを打って倒れないようにするとか、また本が落ちにくいように斜めに収まる書棚になっているといった工夫はなされているので、こちらも含めて一覧表でお出ししたいと思います。
(委員)
市として、安全性を優先するか使い勝手を優先するか、オールオアナッシングの問題ではないかと思いますが、個人によっても価値観や感覚が異なる話だとは思います。市としての方針や公共施設に対する考え方のようなものはあるのでしょうか。
(事務局)
一口で公共施設と言っても多種多様のため、何か一つの考え方が当てはまるのかというと、そういうものでは無いかと思いますが、図書館で行うべき安全対策の基本的な考え方があるのかないのかという点については、「ありません」というお答えとなります。このため、新しいものができるこのタイミングにおいて、議論・検討を進めなければ、やれることがどんどん少なくなってしまうという危機感を感じています。
児童図書コーナーの書架自体に対して何か有効な手だてが講じられるかというと、正直もう間に合わないのですが、新設図書館についてはまだ間に合います。これがもう最後のタイミングかなというところで、今回、図書館の防災対策について諮問させていただいた次第です。
どこまでできるかというのはあくまでも結果でしかないと思っていますが、そういった具体的な取り組みがされてこなかった中で、諮問することは具体的な取り組みに向けた議論を進める一つの根拠になりますので、そういった意味でも遠慮なく忌憚のない御意見をいただきたいと考えています。
(委員長)
今回、色々とお話していただきましたが、次回以降には具体的な議論を行っていくという流れになるということですね。やはり図書館の性質上の災害対策なので、一般的な公共施設に加えて、図書館に関する災害対応も必要となる。そのため、利用者の命を守ることと、本や資料を守ることの大きく二つがあると思います。
ハード面については、お金はかかるかもしれませんが、いろんな方法で対策できると思いますが、問題は人の動きが人災にならないように、利用者の安全を守るかという視点が必要だなと感じました。
あとは、狛江市ならではの災害というと水害の問題が挙げられるでしょうか。そういう面では、他の地域とは違う特色がもしかしたらあるかもしれません。通常の災害対策に加えて、図書館の特色を生かしながら、新しい災害対策のあり方をこの場で議論できればと思います。
(委員)
図書館ならではの防災計画というのももちろん大切ですが、例えば書棚の前面に滑り止めテープを設置したとして、利用者からは取りにくいけど、これは防災対策の理由で設置してありますということをきちんと伝えた上で、利用者自身が防災対策というものを理解することも大切ではないでしょうか。
図書館は公共施設であり教育施設ですから、来館者に対する防災教育という面で、防災に対する意識を持ってもらえるようなものにできたら良いと思います。
(委員長)
本日はいろいろな御意見が出ましたので、また次回以降の協議会で議論を深められればと思います。
他に御意見等がなければ、議題8「その他について」、事務局より説明をお願いします。
(事務局)
議題8「その他について」、説明します。
例年、作成・配布している「図書館・図書室事業報告書」ですが、昨年度の各種統計データ、実施事業等についてまとめた令和6年度版を現在作成しています。次回の協議会において、正式に完成したものを配布させていただきます。
説明は、以上です。
(委員長)
事務局より説明が終わりました。何か御質問等はありますか。
特になければ、以上をもって令和7年度第1回狛江市立図書館協議会を閉会します。
次回の第2回図書館協議会については、8月7日(木曜日)に、防災センター3階会議室で開催する予定です。開催通知は、開催日が近くなりましたら、あらためて事務局より各委員へ通知します。
|