2024年12月
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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1 日時 |
令和3年12月2日火曜日 午後5時55分から午後7時35分 |
2 場所 |
防災センター3階 301・302会議室 |
3 出席者 |
委員 小刀稱進、田揚江里、佐藤江美、小林年春、 川北美智子、ガリドディアス智恵子、 川口るり子、佐藤幸代、伊藤栄司 事務局 細川館長、山村副主幹、相川主任、 葛西主任、平澤主事 |
4 欠席者 |
中川信子 |
5 議題 |
(1)諮問について 第四次狛江市子ども読書活動推進計画の策定について (2)その他 |
6 提出資料 |
(1)第四次狛江市子ども読書活動推進計画(下書き)(資料1) (2)市立小・中学校に在籍する児童・生徒を対象としたアンケート調査結果(資料2) (3)未就学児の保護者を対象としたアンケート調査結果(資料3) |
7 会議内容 | |
(事務局) 定刻になったので、ただいまより令和3年度第5回狛江市立図書館協議会を開催する。 まず初めに、事前に郵送済の資料等の確認を行なう。事前に郵送させていただいた資料は、本日の次第、資料1 第四次子ども読書活動推進計画(下書き)、資料2 市立小・中学校に在籍する児童・生徒を対象としたアンケート調査結果、資料3 未就学児の保護者を対象としたアンケート調査結果、である。なお、資料1の中には資料1-1から資料1-4までの資料が含まれている。過不足等がなければお手元にご準備願いたい。 では、お手元に配布している次第に沿って進行していく。議事進行については、狛江市立図書館協議会規則第4条第4項の規定に基づき、小刀稱委員長にお願いしたい。
(委員長) それでは、議題の1、諮問について、事務局より説明をお願いしたい。
(事務局) 議題の1、諮問についてご説明する。 資料1-1 第四次子ども読書活動推進計画(下書き)をご覧いただきたい。こちらは本日までの協議会でお示ししてきた各種調査結果や、これまでにいただいたご意見等から、事務局にて素案を作成するためのたたき台としてまとめたものである。 続いて内容についてご説明する。 1ページ目から、「第1章計画の策定にあたって」では、計画策定の背景や計画の位置づけ、計画の期間と対象について示している。 3ページ目から、「第2章狛江市における現状と課題」では、項番1から3までで現在の取組状況等を示している。5ページ目の項番4にて、これまでに実施した調査と、その結果に基づく課題について整理している。 8ページ目から、「第3章計画の基本的な考え方」では、本計画のポイントについて示している。このうち上の3点は第三次計画でもポイントとして挙げていたが、子ども読書活動を推進するためには基本的な事項であると捉え、この3点については第四次計画においても継承していくこととした。その下の新規追加とあるものについては、第三次子ども読書活動推進計画策定以降の環境の変化等に即し、今回から追加するポイントとしている。 続いて、資料1-2をご覧いただきたい。こちらは第四次子ども読書活動推進計画での具体的な取り組みについて、概要としてまとめたものである。個別の取組みについては、この後説明するアンケートでの自由記述等を分析している関係から、現在作成中となっている。完成次第お示しさせていただくが、本日はこちらをベースにしてご意見等をお伺いできればと考えている。 資料1-3及び資料1-4であるが、こちらは前回までの協議会でお示ししてきた各種調査結果である。資料1-1の現状と課題等に関連して掲載するものである。 続いて、資料2及び資料3について。こちらは事前にお送りしているが、小中学生、及び未就学児の保護者の方を対象としたアンケートの結果となっている。 こちらについてはポイントを何点かご説明する。資料1-1の6ページをご覧いただきたい。「読書離れへの対応」の部分である。小中学生への調査では、ここ3か月間で本を読んでいないとする割合が全体の12.22%になると寄せられている。これは全国の令和3年度時点の調査や、東京都の令和元年度時点の調査における中学生の平均よりも高い数値となっている。その理由と33か月間で学校・公共図書館を利用していないとする回答も小学校5年生以上で高い数値となっている。その理由としては「部活、家で過ごす、友達と遊ぶ時間が多い」とする回答が突出して多く、小学校高学年になり忙しくなるにつれ、図書館や読書から離れていく傾向が見られている。 続いて資料1-1の7ページ、「乳幼児期の読書活動への支援」とある部分について。未就学児の保護者の方への調査では、読書に関する関心は高い一方、子どもが図書館・室をよく利用するかについては全体の4割以上が「いいえ」と回答している状況である。また「おはなし会」などの行事に参加したことがある、とされた回答は全体の3割に満たず、その理由は「日時の都合が合わない」に加え「行事のことを知らなかった」とされた回答が多くなっている。 以上、落とし込んだ課題に基づき説明をした。田揚副委員長からもご意見をいただいているが、こちらは数字が主な内容であるので、例えば本日ご出席いただいている学校関係者の委員の方に、ご自身の学校と照らして児童生徒の実態はどのようであるかなどのお話しを、後ほど伺いたいと考える。 最後に、以前にも説明済みではあるが、今後の流れについて再度ご説明する。本日、皆様から出されたご意見を踏まえ、事務局にて素案をまとめ、あらためて皆様にご確認いただき、パブリックコメント等の市民参加手続きを実施していく。そこで寄せられたご意見等を加味し、最後の第6回協議会にて最終案をご審議いただきたい。 説明は以上である。
(委員長) 事務局より議題1について説明を受け、何かご質問等はあるか。
(委員) 資料1-1について。対象は18歳までとしているのにかかわらず、高校生に関しては一切触れていないのはどうしてか。
(事務局) 資料1-1の4頁に記載の、3 図書館・図書室や地域における読書活動、の部分で市として高校生に対してどういったアプローチを行っていくのかについて記載することになる。また資料1-2の主な取り組みの中の「高校生等の読書活動」においてヤングアダルト世代への読書活動の支援等について細かく落とし込んでいく流れとなる。
(委員長) 資料1-1の下書きの部分は本日の議論すべきメインであるという理解で進めていきたい。資料1-2が第四次子ども読書活動推進計画資料のこれからの取り組みについて示されている資料で、前回の協議会で示された資料1-3と資料1-4を再度まとめたものが今回の資料として示されている。資料1-2以降のものを確認しつつ、資料1-1の下書きについて検証作業を行うという流れでよろしいか。問題が無ければこのまま進めていきたい。
(委員) 2点気が付いたことがある。1点目は、資料1-1の6頁、「学校図書館の更なる充実」で司書の勤務体制等を整備し更なる充実に取り組むとともに、知識やノウハウの継承を確実に実施と記載されてある。これは勤務体制を実態に合わせ、司書研修を行うことであろうと思われる。これに学校図書館でのパソコンを最低でも1台増やすということを盛り込んでいただきたい。現在1台で貸し出・返却の他に児童からの質問や読みたい本の検索など複数の業務を行わねばならぬ環境にある。用途に応じた使用を行うには実際には、パソコンの故障時のバックアップ対応を含め、2台増は必至であると考えている。第三次子ども読書活動推進計画の際には記載があったと記憶しているので、今回も盛り込んでいただきたい。 もう1点は、資料1-2の「小・中学生の読書活動」に、小学校の取り組みにより培われた読書力や読書体験を途切れさせることなく、の後がいきなり中学校となってしまっているが、その前に小学校で何を取り組むのかということをきちんと明記してもらいたい。この記載だと、もう小学校のことは完全にできているので次は中学校という誤った解釈になってしまいかねないが現状は異なっている。
(委員) 資料1-2の「地域における読書活動」において。地域で活動するおはなしグループ、ボランティア団体との連携と記載があるが、実際に活動を行っている側の立場としては具体的にどのようにしていけば良いのか判らない。図書館だけでなく、こまえくぼ等がグループ同士を取り持つような間に入ってもらえると連携をした活動が円滑になるのではないかと考える。コロナの影響と相まって活動そのものの継続が困難となっているグループが出てきている現状もある。
(事務局) 資料1-4の3頁、自由記述の中で、「子供たちが本を読みたいと、より本に興味を持ってもらうにはどう取り組めばよいか悩んでいる」といった意見がある。この結果からも、地域のおはなしグループなどのボランティア等に協力をお願いできるということを、各施設が把握しきれていないということも考えられる。その場合は何らかの形で情報の仲介をすることで連携を図ることが可能となるとも考えられる。
(委員長) 他に何かご意見等はあるか。
(副委員長) 第四次子ども読書活動推進計画は、ここで示されたものが柱なのか。第三次子ども読書活動推進計画においてはいろいろな実践事例が出されていたが今回は全く無かった。ここに具体的な事例をつけていく考えであるのかを伺いたい。
(事務局) ここには載せていないが、完成版には各施設の取り組みを載せていく考えである。
(副委員長) 学校について。小学校と中学校を一緒に記載されているようだが、実際は読書活動についてかなり違いがある。小学校は、授業の中に週1回図書の時間が設けられているが、中学校になるとその時間が無くなり一斉に読書指導を行うようなこともない。生徒それぞれの関心度合によって図書館に足を運ぶ回数が異なるようになる。そういった背景の違いもあるので、小学校で培われた読書力がどういうものなのかを市民の方に理解していただくためには小・中学校では分けて作成をする方がより判りやすくなると思える。 また、資料1-1の8頁の「計画のポイント」について。これはどこが統括するのか。これからは図書館が主導することになるのか、責任はどこにあるのか、読み取ることが出来ない。
(事務局) 1点目、小・中学校を分けるかどうかについてであるが、第三次子ども読書活動推進計画においても、成果と課題の部分については読書活動ということで小・中学校で分けて記載してきた。一方で具体的な取り組みについては、読書活動の推進ということで一緒に記載をしていた。この辺りは工夫して記載をすることを考えている。 2点目、どの部署が計画の推進を担っていくのかについて。資料1-1の1頁目の「計画策定の背景」において、「図書館を中心に市の関係機関が連携して狛江市における子どもの読書活動を推進していくことを目的として、第四次計画を策定します」と記載してあるとおり、図書館で実施の推進についての成果検証や確認を逐次行っていくことを考えている。
(副委員長) 確認をさせてもらいたい。今まで、第一次から第三次子ども読書活動推進計画を作成した。次の計画を作成する段階になって、初めて検証するようなスタイルであったということでよろしいか。計画と計画の間は5年間の期間があるが、例えば2年半経過した際の中間時点での進捗状況や、見えてきた課題についての検証は必要なことではないかと常々感じてきた。新たな計画を作る段階での検証ではタイミング的には遅いと思う。今後は、中間時点で検証を行える体制を組み、検討することを提案させていただく。
(事務局) 第三次子ども読書活動推進計画までは、副委員長の提案のあった成果検証は行われていなかった。第四次子ども読書活動推進計画が出来上がった際には、可能な範囲でその検証をきちんと行うような体制を組んでいきたい。
(委員長) これは継続性の問題と、今後の新しい課題を新しい状況に応じたものを載せていかないと、発展していかないということである。 他に何かご意見はあるか。
(委員) 資料1-1、6頁の「読書離れへの対応」に記載のある、「ここ3か月間で学校の授業以外で本を読んでいないとする回答が全体12.22%寄せられており」について。中学校も含めて、になるのでこういった数値になるのであろうと思われるが。逆に中学校だけで数字をとればもっと高い数値になると推測できる。狛江市は学校司書の方々の努力もあり、小学校での読書率はかなり高いものであると感じている。学校の授業以外、ということを子どもたちがどのように捉えているのかによるであろう。 デジタル化といった文言を入れ込んでいただけると助かる。図書館では読書手帳という素晴らしいツールを導入していただいている。これとは別に図書館で何を借りたか、の履歴をホームページから個人ログインした画面で見られるようになれば良いと考える。スマホから気軽に読書履歴が見られれば、子どもたちの読書に対する意欲も沸いてくるではないだろうか。
(事務局) 12.22%の件については由々しき状況であると考えている。資料2 3頁のデータのとおりである。年代内訳を見てお分かりのとおり、小学高学年から中学生に向かうにしたがってこの比率が高くなってきている。ただ、このアンケート調査については全員回答を強制するものではなく。自由回答方式を採っているため、読書や図書館に興味を抱いている子どもたちの回答が高いものであると考えられる。全体の回答率は概ね50%を切っている状態である。もし全ての子どもたちの回答を得られていたとして、不読率はもっと高いものになっていたかもしれない。この数値となった結果は、調査の実施時期によっても左右されるのではないかとも推測している。 デジタル化については、子どもたちの読書を取り巻く環境が大きく変わってきているということもあり、避けては通れない部分であると考えている。電子書籍の活用、データベースの活用、新しい生活様式に関連して子ども読書活動を整理することなどは必要となるであろう。 履歴を残したいとの希望のあった方に対しては、図書館のホームページから、個人のページにログインしていただき、お気に入りにタイトルを格納しておくという使い方を現状ではご案内している。
(事務局) データベース上に、個人情報としてセキュリティを確保したうえで、本人の同意の下、貸出記録を残せるようにはなっている。図書館のPR不足もありまだ浸透しないが、貸出中の本は読書手帳に張り付けるシールを打ち出すことも可能である。これとは別に、ICカードに登録をしておけば、貸出券の代わりに使用していただくことも可能になっている。
(委員) スマホで貸出ができる、ということなのか。
(事務局) Felicaの機能に図書貸出券の機能を入れることができる。ただ、一部のiPhoneなど、機種によっては対応していないものもある。
(委員) それが良いのかどうかは賛否が分かれるとは思うが、読書メーターというアプリがあり、子どもたちが自分の読んだ本について感想を書き込んだり、それに対するコメントが寄せられたりするというものである。活用の仕方次第では良い方向に進めることも可能ではないか。
(委員) 子どもたちは、本を何冊借りたか、ということが貯まっていくだけでもモチベーションが上がるはずである。
(副委員長) 資料2 2頁「本を読むことは好きか」の問いについて。小学校4年生までは「好き」という子どもが伸びていて、5・6年生で減少に転じる。なぜ5年生で減少してしまうのかはずっと課題であった。考えられるのは、5年生から国語の教科書がとても難しくなっている。光村図書の国語の教科書では説明文的な文章が非常に多くなり、それを学習したあとに、グラフや統計資料を使って自分の意見を書かせるような内容になっている。読書力の低い子どもにとっては、とても難解であろう。当初ゆるやかであった学校の読書指導の階段が急に一気に上がった時の指導がかみ合っていないと子どもたちが離れていくのではないかと感じた。現場で子どもたちと接している学校司書の方はどう感じているのか伺いたい。
(委員) 抽象思考が無いと、本を読んでも楽しくない、ということであろうか。絵本を読めるようになり、「かいけつゾロリ」を読むようになり、そこから先に進むことが出来ない子どもがかなり多数いるということを感じている。今、NHKアニメの「銭天堂」という番組が放送されていて、その本は子どもたちにとても人気があるが、実際には活字も多く細かく難しいものとなっている。本を実際に読めているのかどうかは判らないが、事前に映像で情報が入っているものについては、それに導かれて本も魅力的な内容のものと捉え、次々と借りられている。逆にそういった切り口でないものについては、読むことを簡単にあきらめてしまう傾向があるように感じている。
(委員) 5・6年生であっても、とても短い短編ばかりが並んでいる本、低学年の読みそうな本に流れている傾向がみられる。読書力のついている子どもも中にはいるが、そうでない子が多いかな、という印象である。
(委員) 国語の授業はものすごく変わってきている。昔の教科書は、物語文、説明文の繰り返しであった。今は、物語があって説明文があって、資料を読んで討論をするという流れで、どちらと言うと討論をすることに比重が高くなっている。長文を読んで読解するという授業は減少している。文科省がそういう方針で、議論ができない日本人の改革を目指すという目的に沿って、国が決めた教科書に合わせるような授業に変わっている。漫画を読めるようになるのも小学校3・4年生くらいから。アンケート調査に漫画を含めれば不読率がぐっと下がるであろう。漫画の方が読みやすく特に男子にその傾向がある。図書室にもそういった本が用意されているのでそればかり読んでいる姿が目につく現状である。
(事務局) 田揚副委員長から出された問題提起については事務局としても課題として捉えている。中学生くらいから読書離れすると考えられていたが、小学校5・6年生くらいからその傾向が見られ始めるということが今回の調査でも見えてきた。教科書の問題も一因となっている背景もあるため、図書館だけで取り組むのではなく、教育委員会の各部署等と連携して対策を考えていきたい。
(委員長) 私見ではあるが、この年代で減少に転じる原因として3つ考えられる。1点目。算数の教科が苦手だという子どもが増えてくるのが4年生頃からで内容も大きく変わる。また、小学校4年生頃からは、論理的思考が高まっていくという変化がある。長文を読みたがらない、論理的に考えるのが苦手、という兆候が見られるのがこの年代。この年代に対して丁寧な指導を行えるような体制の整備が必要であろう。 2点目。学校も含め世の中が説明をする能力を求めるように変化していること。しっかり本を読んで思考力を鍛えた方が望ましいところだが、長文よりも簡潔に資料を提示して説明する、そういうものが求められている。 3点目。5年生くらいになると塾通い等が多くなり、時間的な余裕が以前よりも減っていくこと。 読書に限らず多方面にわたりそういう傾向が見らえているように感じている。
(事務局) 子どもの様子を見ていると時間の奪い合いになっているという印象である。今までは結構沢山読書をしてきた。最近になってゲームやYou Tubeをするようになり、刺激があるものにどうしても時間を割くようになった。動画とゲームを併せて60分以内と決め、それが終わると読書を始めるが、時間制限を設けなければ読書よりもゲームやYou Tubeをする方向に流れていくのであろうと推測できる。どう対応すれば良いのかは、各家庭の事情もあるであろうが、難しい。図書館に何ができるかは、ちょっと悩ましいところである。同世代のお子さんのいる委員はいかがか。
(委員) 私の家庭ではゲームもYou Tubeも基本的にやらせていないが、塾に通うようになり、圧倒的に時間が足りなくなった。学校での休み時間とか隙間の時間を使って少しずつ本を読んでいるようだ。家庭での読書の時間はあまり取れていない。5年生くらいからは時間の奪い合い状態である。一方で、5年生に限らず幼児の段階からゲームを1日中やり続けているお子さんも多いという話も聞く。
(副委員長) 乳幼児期の読書活動について、アンケートに回答されている方は、利用頻度も親の関心も高く、熱心であるからこその意見である。一方で、この周りに無関心な親が沢山存在していることも事実である。横浜の司書の方からこんな話を聞いた。低学年でファンタジーの読み聞かせが全く入らない子供がこの1年から2年の間で増えてきている。子育て中にスマホに子守をさせられてきた子どもがとても多い。 乳幼児期に読書活動について無関心な親たちがどのように接してきているかということを踏まえ、ここに力を入れることが重要。保育園では読み聞かせを沢山行っているが、幼稚園ではどうなのか。全ての幼児教育や機関で、絵本の読み聞かせをすることの大切さを意識的に啓蒙することに狛江市としては意識的に注力することを計画の中に謳っても良いと感じている。
(委員長) アンケートに記入をしていない大多数の無関心層の保護者に対する啓蒙について、学校、図書館、幼稚園、保育園、地域センターなどの各部署の責任分担と、市の図書館の役割をどうしていくかをよく考えることが大事なことであると感じた。また、周知徹底をどのように行うか、ホームページや広報以外の工夫を行うことが肝要。
(副委員長) 人員的な制約はあるかと思うが、移動図書館の代わりに公園に月に一度出向いて紙芝居をするといったようなことを行っても良いのではないか。その場で図書館の宣伝を行うなど、今までとは違う手法が求められている時代になったのではないかと感じる。
(委員) 出張貸出券発行サービスはいかがか。幼稚園や保育園の保護者会の時に図書館から出向いて、図書館の宣伝とともに、その場で貸出券の発行を行うことで子育て世代への貸出券の所持率がかなり上がり図書館へ足を運ぶ人も増える効果が考えられる。
(事務局) 今までは団体貸し出しや、一部の小学校からの要望に基づき学級単位での児童への貸出券の発行を行うなどしてきている。図書館と小学校・中学校との連携を参考にしながら、保育園等、他の施設との連携を進め、図書館のPRや、ボランティアグループの協力を得ながら絵本の読み聞かせを行ったり、乳幼児期の保護者に対する周知啓発に力を入れていくことの必要性は感じている。この辺りを踏まえて第四次子ども読書活動推進計画に盛り込めていけたらと考える。
(事務局) アウトリーチという視点では、ブックスタート事業が3から4か月健診の会場に出向いて行ってきた。コロナ禍で現在は健診会場では実施していないが、希望する方には中央図書館で読み聞かせを行っている。この事業とコラボするような形で何かできないかは検討中である。を考えていきたい。何か良いご提案があればご意見をぜひお寄せいただきたい。
(委員) 狛江駅前の交番の横の広場で週末にイベントを行っていて大勢の人が集まっていた。こういった場や、子育て支援センターに出張して行うということは難しいのか。
(事務局) 子育て支援センターについては一つの選択肢として、ブックスタートとコラボできるかどうかを調査検討している段階である。
(委員) 和泉小学校の4年生が学年でビブリオバトルに取り組んでいる。環境とか状況を整えてあげれば子どもたちは力を発揮することを感じた。ここで培った力を活かして、市の図書館等でビブリオバトルを主催してもらえると、読むことが楽しいとか発信するのが楽しいと思えるような環境を整えることで、結果として読書につながるのではないかと思う。ご検討をお願いしたい。
(事務局) YAの図書館クラブでビブリオバトルは行っていた時期があったが、現在はコロナで中断している。学校では集団で発話のあるビブリオバトルを行うことについて問題は無く実施できている状況なのか。
(委員) マスクをして行っている。
(事務局) 他の図書館からも従来通り行っているという情報も入りつつある。今後は再開等に向け検討していきたいと思う。 現在ブックレビューを募り、老若男女大勢の方からご応募をいただいた。中央図書館入口に掲出し、気に入ったもの、興味を抱いてただいたものには、「イイね」などのシールを貼ってもらうようにしている。読書をきっかけにコミュニケーションを図れるようなものを考えていきたい。
(委員長) アンケートの中にも駅前の移動図書館の希望を書かれている方もいた。
(委員) 歌って踊れる図書館員という発想がある。来るのを待っているのではなく、こちらから仕掛けるというような攻めの図書館の姿勢での取り組みも必要となってきている。
(委員) 従来、図書館は大人の人たちが静かに本を読む場所というイメージが強い。子ども図書館があれば良いがなかなかそういう訳にもいかない。大人用と子ども用のスペースを分けるとか、自由に話をしながら本について語りあえるようなスペースを設けるとかの工夫があれば、もっと図書館も楽しい場所となるはず。ただ本を借りに来るのではなく子どもにとっては友達づくりもできたり、乳幼児を抱える保護者の方にとっては情報交換の場となったりと、魅力ある図書館になると考える。
(委員) 図書館は静かである、という前提はおかしい。騒がしい図書館という考え方もある。新図書館の検討の際に静かなゾーンと騒いでも良いゾーンのゾーン分けという考え方もお願いしたい。
(委員長) 乳幼児を抱える母親にとって図書館は大切な交流の場でもある。それぞれの年代によって図書館の役割と活用の方法は変わってくる。そういったことも叶えていけるように新図書館については、考えていくことが必要であろう。
(事務局) 資料3の自由回答の中で、「子どもが騒いでしまうので気後れしてしまって行き難く感じる」といったご意見は多数見受けられた。一方で、図書館で静かであるべきという従来型の考え方の方もおられる。新図書館の検討の中でどのようにアプローチを図るかを考えたい。
(委員長) 資料3の意見についてはもう一度丁寧に分析をし、活用をしてもらいたいと考える。 他に何かご意見はあるか。
(委員) 話し声の聞こえるスペースについてはぜひ前向きに検討してもらいたい。子どもや子育て中の母親でなくても図書館で話がしたいと思っている大人は結構多いと思う。
(委員) 資料1-1 8頁「新しい生活様式に対応した各種行事等の実施」について。子どもの通っている小学校では、保護者による読み聞かせは一向に再開する見込みが立っていない。図書館も同様におそらく元のように戻せていないことが沢山あるのであろう。「安心して安全に読書をする環境の整備」というのはどのようなことをイメージされているのか。
(事務局) 資料3の自由記述欄に「コロナが怖くて図書館に行けない」という類の記載がかなり多かった。図書館では、消毒器を導入したり、返却された図書の拭き消毒を行うなどの対策を取ってきたが、今年の10月の段階でまだ図書館に行って本に触れることに恐怖感を感じている方が結構いることが分かった。新しいウイルスの株が次々と出てくる中、コロナウイルスに対し、100%安全を保証できる図書館、ということはなかなかこの場でお伝えするのは難しい状況である。
(委員) コロナウイスをブロックするための安心・安全の対策だけでなく、図書館ならではできることがあるのでは。例えば、配信サービスを行うとかの能動的なサービスを期待したい。
(事務局) そこまで含めてのこの記述と考えている。電子図書館、ブックリーディング等のイベントなどを含めている
(事務局) 図書館としてどのラインまで踏み込むか、手探りしながら行いたい。
(委員長) 他にご意見はよろしいか。 なければ議題2 について事務局より説明をお願いしたい。
(事務局) 議題の2、その他の事項についてご説明する。 新図書館整備の関係につきましてのご報告である。前回協議会の際にも触れているが、第2日回目の「狛江市新図書館整備基本構想検討委員会」を11月29日に実施した。ご参加いただいた委員の皆様にはお礼を申し上げる。3日前の実施であったため、議事録や資料については後日送付する。ワークショップやアンケートでいただいたご意見等を基に、様々な観点から議論がなされていた。 ご説明は以上である。
(委員長) 事務局より報告を受け何かご質問等はあるか。 他に質問等がなければ、以上をもって令和3年度第5回狛江市立図書館協議会を閉会する。 次回の第6回図書館協議会について、2月24日(木)に開催する予定である。開催通知は、後日事務局より各委員へ通知する。
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