(事務局)
定刻になりましたので、ただいまより令和8年度第3回狛江市立図書館協議会を開催いたします。
まず初めに、事前にお配りしております資料等の確認をさせていただきます。
本日の次第、講師プロフィール(資料1)、課題研究資料(資料2)、以上、過不足等ございますでしょうか。
それでは、お手元にお配りしております次第に沿って進行して参りますが、議事進行につきましては、狛江市立図書館協議会規則第4条第4項の規程に基づき、小刀稱委員長にお願いいたします。
(委員長)
それでは、議題の1、課題研究について事務局より説明をお願いします。
(事務局)
第1回協議会において田揚副委員長よりご提案いただきました、「子どもの読書について実践している方をお招きしての勉強会」につきまして、講師の方をご紹介いただきました。
本日は変則的ではございますが、講師よりお話をいただきながら、適時、意見交換等を行う中で、今後の第五次子ども読書活動推進計画策定に向けた知識の補完や考え方の一助としていただければ幸いでございます。
それでは、講師をご紹介いたします。本日の講師は、堀川 照代(ほりかわ てるよ)様です。
堀川様は、東京大学大学院教育学研究科を満期退学後、島根県立大学短期大学部教授、青山学院女子短期大学教授を歴任、その間から現在に至るまで、放送大学客員教授もお務めでいらっしゃいます。
また、文部科学省の「学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議」座長として学校図書館ガイドラインの作成に携わられ、2024年には「図書館・学校図書館の運営の充実に関する有識者会議」副座長もお務めになられています。図書館情報学を専攻され、その知見を活かして児童サービス論や学校図書館関連の書籍の編著にも携わっていらっしゃいます。
それでは堀川先生、よろしくお願いいたします。
(堀川先生)
よろしくお願いいたします。
それでは資料の「子ども読書活動推進計画を考える」をご覧ください。
2000年は「子ども読書年」ですが、なぜ、2000年が「子ども読書年」なのでしょうか。
国際子ども図書館が一部開館し、それを記念して「子ども読書年」になりました。そして、次の年に「子どもの読書活動の推進に関する法律」ができました。この法律で第八条では「政府は、子どもの読書活動の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画を策定しなければならない。」としています。また、第九条では、「都道府県は、当該都道府県における子どもの読書活動の推進に関する施策についての計画を策定するよう努めなければならない。」としていて、第2項では、「市町村は、当該市町村における子どもの読書活動の推進に関する施策についての計画を策定するよう努めなければならない。」となっています。
資料にありますとおり、2024年度末、読書活動推進計画の策定状況は文科省調査によると、市は98.8%、町村は80.9%が策定していることになります。
ただ、県によってばらつきがあり、県によっては50%というところもありますし、県内全市町村が策定しているところもあります。県や地域によって違うのです。
さて、「第十条、国民の間に広く子どもの読書活動についての関心と理解を深めるとともに、子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高めるため、子ども読書の日を設ける。」とありますが、これは何月何日でしょうか。
4月23日です。
2002年には「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」が策定され、それ以降大体5年スパンで国は計画を改訂しています。そして、2023年に「第5次子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(2023-2027年度)」が策定されています。この計画の<基本的方針>は、1不読率の低減、2多様な子どもたちの読書機会の確保、3デジタル社会に対応した読書環境の整備、4子どもの視点に立った読書活動の推進です。そして、国が出たものを参考にして、それぞれの自治体が、読書推進計画を作ります。
ところで、不読率とは何でしょうか。
資料2ページの「学校読書調査2025(全国学校図書館協議会)」の2番目のグラフをご覧ください。これは全国学校図書館協議会が読書調査をしているのですが、不読者というのは、1ヶ月間1冊も本を読まなかった子どもたちの割合です。三角の折れ線グラフが高校生です。高校生は、2025年では55.7%の子どもたちが1ヶ月1冊も本を読まなかった。中学生は24.2%、小学生(4年生~6年生)では9.6%です。
ところで、狛江市は朝読書をやってますか。
(委員)
多分、学校単位でやっているのですが、うちの学校ではやっていないです。
(堀川先生)
そうですか。
やはり、現状を把握して、何を施策として書いていこうという話なのです。朝読書をやっていれば必ず本は読んでいるわけですよね。そしてこのグラフは3年前から上昇しています。ということは、不読率が上がっているということです。
それから、資料の上のグラフ「過去31年分の5月1ヵ月間の平均読書冊数の推移」をご覧ください。一番上の線が小学生ですが、去年が少しその前より上がってますけれど、今年(2025年)は下がっています。中学生は2~3年前から下降になっている。高校生もそうです。
これらのグラフから分かるように、不読率が増えている。国としても、有識者会議としても、大きく捉えていて、それで2023年の基本的方針の一番最初に不読率を低減しましょう、としたのです。
では、基本的方針の2番目、「多様な子どもたち」とはなんでしょうか。
(委員)
障がいのある子でしょうか。
(堀川先生)
そうですね。他にはどうでしょう。
(委員)
外国籍のある子でしょうか。
(堀川先生)
そうですね。そういう多様であることを視野に入れて、どの子どもたちにも読書の喜びを、そして、読書機会の確保が必要ですね。あとは、デジタル社会に対応した読書環境の整備。GIGAスクールという言葉を聞いたことはないでしょうか。これは、2019年12月にGIGAスクール構想というのが発表されて、2020年の4月以降、端末(タブレット)が学校に入ってきています。今はGIGAスクールは第二期で、子どもたちは日常的に端末を使っています。学校によっては端末を持って帰らせるところ、帰らせないところなどがあるようですが、資料1ページ目の一番下の「2.子どもの読書活動の現状」をご覧ください。これは、8月4日の朝日新聞朝刊に記事が載っていました。2026年度全国学力調査の結果が、「SNSや動画の視聴時間が長い児童生徒ほど、各教科の正答率が低い傾向でがあった。」「タブレット端末などを学習で活用する自信がある児童生徒ほど、正答率が高い傾向も見られた。」と記載されていました。難しいですよね。
だから、タブレットをどのように効果的に使わせるか。スマホの利用を制限しているところも出てきてます。そうしたデジタル社会に対応した読書環境を、この推進計画の中でどのように皆さんが取り入れていくのかが、大変なんですよね。
そして、基本的方針の4子どもの視点に立った読書活動の推進、これは子どもの読書参加を増やしましょうというような意味合いで書かれています。国の基本的な計画は、このように、4つの基本的な方針があって、それを達成するためにどういう施策をしていくかというように作られているものが多いです。
狛江市では、第四次狛江市子ども読書活動推進計画の概要版のところにわかりやすく書いてあります。この中に、計画の基本的な考え方を5つ挙げられています。第三次計画では、3つ挙げられていて、新たに2つを付け加えたのが、第四次計画です。この計画の基本的な考え方を、目標を達成するために、実際に行うものが計画の内容というところです。この計画の内容を見ると、乳幼児期の読書活動をしっかりやりましょうと細かく書いてあります。また、小中学生の読書活動を推進しましょう、高校生等の読書活動を推進しましょう、というように、これは発達段階に沿って施策を考えていくというような、皆さんの狛江市の第四次計画はそのような構成になっています。
それでは、資料2ページの「3.子ども読書活動推進計画の作成」をご覧ください。これは、子ども読書活動推進計画を作成するにあたって、留意点というか、堀川が勝手に考えたものです。5つポイントを挙げておきました。「(1)読書とは」という定義ですよね。皆さん、読書というと、文学作品を読むのがイコール読書というイメージが強いんですよ。皆さんの周りの方々はどうでしょうか。「子どもの読書活動の推進に関する法律」にはこういうふうに書いてあります。「第二条 子ども(おおむね18歳以下の者をいう。以下同じ。)の読書活動は、子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものであることにかんがみ、すべての子どもがあらゆる機会とあらゆる場所において自主的に読書活動を行うことができるよう、積極的にそのための環境の整備が推進されなければならない。」2000年からOECD生徒の学習到達度調査(PISA)の調査が始まったというのは、新聞に出てきていると思いますが、2000年、2003年、2006年というように、3年ごとなのですけれど、その結果が日本の子どもたちの読解力が低くなった、順位が下がった、ということで、PISAショックと言われていました。そういう背景があってか分かりませんが、資料の中に「これからの時代に求められる国語力について」という2004年に文化審議会から出た答申があり、こんなふうに言っています。「読書の習慣を幼いころから身に付けることが大切であるが、ここでいう読書は、文学作品を読むことに限らず、自然科学・社会科学関係の本や新聞、雑誌を読んだり、何かを調べるために関係する本を読んだりすることなども含めたものである。」
今、学習指導要領の中の読書の説明には、この文脈で書かれています。以前のように読書というのは、文学作品を読むというような、そうした事だけではなく、自然科学・社会科学関係の本や、新聞・雑誌を読んだり、何かを調べるために関係する本を読んだりと、これは学校図書館の役割がとても大きいのです。従来の皆さんのイメージ、図書館イコール読書というものは、学校図書館の「読書センターの機能」です。読書センター機能として、例えば、お話会や、読み聞かせを体験して、心が豊かなるというか、言葉を学び、感性を磨くという、人間としての成長において、読書は大切だと思います。そして、学校図書館には「学習センターの機能」という役割があります。学習センター機能というのは何かというと、授業で、学校図書館を使って授業を深める。学校図書館を使うということは、資料情報を使うということです。例えば、私があるところで見せてもらった授業というのは、リーフレットを作りますので、学校司書の方にたくさんリーフレットを集めてもらいます。リーフレットの中には、行政で出しているもの、観光部門が出してるものなど色々あります。リーフレットを集めてもらって、それをグループごとに配って、それぞれ分析をします。リーフレットを分析するってどうやりますか。子どもたちがやるのですからね、字の大きさ、字の書体、色、キャッチコピー、イラストが入ってるかどうかなどを分析します。そうしたものがどう作ってあるか、見た人にどうアピールするか、ということを考えるのがやはり必要ですよね。このリーフレットは、本ではないけれど、学校図書館の司書の人に集めてもらう資料であり情報なのです。学校司書や司書教諭の方が、資料などを集め、教科として使用する、そのように学校図書館を使うのが「学習情報センター機能」ということです。
もともと学校図書館法第二条の定義には、「教育課程の展開に寄与する」と目的が書かれています。学校図書館法は、1953年にできました。そのときから学校図書館は、「教育課程の展開に寄与する」つまり、授業の中で使ってくださいよ、ということです。この条文はそのあと、「児童生徒の健全な教養を育成する」という2番目の目的も書かれています。。ですので、学校図書館というのは、授業を深め豊かにするために使うというのが大きな目的です。そして、今は探求的な学びに学校図書館の資料を使います。でも、探求的な学びとか、それによって情報活用能力を育成する、とかの言い方をしますが、「情報活用能力」とは何だと思いますか。情報教育で培う力のようにイメージされてしまいます。でも情報教育には、印刷物も使います、タブレットも使います、端末も使います。情報というのは、もともとは端末を使うことを前提とした学びなのですが、世の中にはICTばかりではない、或いはICTが使えないことだってある。或いは、これを探すにはネットで調べたほうが早い、これを探すには、人に聞いたほうが早い、これを探すには図鑑で見たほうが早い、ということもあります。子どもたちが色々選択をして、情報や資料を使えるようにしなければならない。情報と資料はやはり違うんですよね。
資料とは、今お配りしているのが資料です。何かをするための材料となります。資料から必要なところを取り出す、取り出したところが情報です。第四次狛江市子ども読書活動推進計画の狛江市における成果と課題を読みたいと思ったら、ここのところのページをちゃんと開けて読まないといけないのです。それが、情報を取り出すということです。自分が必要なものを探しだすこと、だから情報と資料は違うんです。読書というのは文学作品を読むことだけではありません。授業で資料を使ってそれを読み込みます。それから今、「探求的な学習」という言葉をよく聞きますよね。文科省が言っている4つのプロセスというのがあるのですが、課題を設定して、情報を収集して、それを使ってまとめて、表現をするという、そういう4つの段階があるのですが、図書館でも、それを使って展開しています。情報教育の方でもやはりその4段階、4つのプロセス探求という言い方をしていますが、情報教育の方はICT、デジタル資料、機器を主に使います。学校図書館は、デジタル機器も使いますが、印刷物も使います。そういうところが違うので、子どもたちに印刷物やデジタルを選択して使えるような力をつけていかなくてはいけない。それには図書館とICTとが協力してやることが必要だなと思っていますし、すでに学校で連携して、授業をやってるところもあります。
そして、資料3ページの(2)はちょっと置いておいて、「(3)計画の基本方針」をご覧ください。ここでは、基本方針の項目を4つに分けてみました。まず、「1.発達段階+αで分ける」は、飯能市です。飯能市は「乳幼児・保護者に向けた読書活動の支援」、「小学生に向けた読書活動の支援」、「ティーンズに向けた読書活動の支援」という、あと別の項目もありましたが、そんなふうに分けられてきました。「2.施設・機関で分ける」のは、和光市です。「家庭・地域における読書の推進」、「保育施設・幼稚園における読書の推進」、「小学校、中学校における読書の推進」、「図書館における読書の推進」。自治体によって何を基本方針とするかというのは考えなくてはいけない。難しいとこですよね。「3.項目で分ける」は、あきる野市と牛久市です。あきる野市は、「乳幼児期からの読書習慣の形成」、「読書への関心を高める活動の推進」、「学校(図書館)の読書環境整備」、「読書環境が困難な子どもの読書環境の整備」と4つに分かれておりました。それから、牛久市は、「子どもが読書に親しむ機会の提供」、「家庭、地域、学校などを通じた社会全体での取り組みの推進」、「子どもの読書活動への理解と関心を高めるための普及活動の実施」。それぞれ項目が違いますよね。
だから、狛江市は何を重点に持ってくるかということをこれから考えなくてはいけない。
「4.目指す子供の姿で分ける」は、浜松市です。浜松市はちょっと人数が人口規模が77万、78万ぐらい大きいのですが、ここは、調べ学習の手引きというのを出している。その調べ学習ということを盛んにやっているためなのかどうかはわかりませんが、「豊かな言葉を持つ子ども」「情報を読み解く力を身に付けた子ども」、「本を選ぶ力を身につけた子ども」、「読書を楽しみの一つとして選ぶ子ども」というように、目指す子どもの姿を4つ並べておいて、そのためにはこういう子どもを育てるためには何をしたらいいかという方策を下に持ってきて、推進計画の構成しています。
ここまで何か質問ありませんか。
いいですか、国や世田谷区でもなく、狛江市が、推進計画を策定する意義、目的は何だろうと思いますか。なぜ、狛江市が推進計画を策定するのか。策定しなきゃいけないって決まっているからか。しょうがない、やりますなのか。狛江市の子どもたちが、読書によって豊かな人間として成長する、それは大人の読書とはまた違って、人間として成長途上にある子どもたちだからこそ必要な読書がありますよね。
脇明子さんは本の中で、「読書は、物語をとおして深い感情を体験できるのがすばらしい。」というようなことをおっしゃっています。例えば、お母さんが亡くなったとか、災害にあったとか、実際に体験するのは大変です。ですけれど、物語の中でも、疑似的に体験できる。そういうその体験をするとして、どのように考えたらいいのかということを考える。「ゆうかんな女の子ラモーナ」というお話があるのですが、ラモーナが美術の時間に新聞紙をくしゃくしゃにして、何か像のようなものを作るんです。自分としてはとてもよくできたと思っていて、それを隣の女の子が真似して作ったんです。そうしたら担任の先生が回って歩いていて、隣の女の子を褒めたんです。ラモーナは「何で私が造形を作ったのに、隣の子は真似しただけなのに、何で先生は私のこと褒めてくれないの。」わだかまりがこうね、ずっとありますよね。それをどういうように乗り越えていくかというね。そういう体験が物語の中でできるし、それから何かのときに、言葉で表現する方法を学ぶということです。例えば随分昔に校内暴力について新聞記事がありました。それは何かというと、男の子が先生のところに行って、答案をもらい自分の席に着きました。そのあと何をしたか。前に座ってる子の背中をたたきました。新聞記事には書いていませんでしたけれど、多分、点数が悪かったんですよね。持って帰ったらお母さんに怒られるって思ったか、よくわからないけど、むしゃくしゃした。それを自分の気持ちを言葉に表すことができないから、前に座ってる子の背中をたたいた。それが校内暴力の1つとして挙げられていました。
だから言葉にするコツを掴むのに、こういうときには、こういうように言えばいいんだと学ぶときもあります。小さな子どもなんてよく絵本の言葉を覚えて、絶妙なタイミングで話をしたりする子もいますけど。「チボー家の人々」を読んだ中学生が、自分の父親と葛藤している人間関係の中で、「あれを読んで自分の気持ちが浄化された。」と言ってました。そうした事で、子どもたちに読書というのは必要なのですね。ただ、そればかりでなく先ほどの浜松市のように「情報を読み解く力を身に付けた子供」を育てることも子ども読書推進計画の1つの目標なのです。ちょっと、そうなのって思われる方もいらっしゃるかしら。
どうですか。情報を読み解く。
2000年からOECD生徒の学習到達度調査(PISA)の調査が始まって、15歳の子どもたちが国際的に調査を受けるんですけれど、それは読解力なのです。それはグラフを読む力、写真を読む力というように、読み解くというのは文章だけではない。テキストだけではなくて、非連続型のグラフとかね。これから何が読み取れますか、というもの。それが読み解く力ですけど、そういうのも必要になってきている。だから情報をどう読み解くかという浜松市はこれはすごいなと思いました。
資料3ページ(4)特別支援、この頃バリアフリー、ユニバーサルデザインという言葉を使っていますが、何が違うのでしょうか。
(委員)
特別支援というのは、基本的にはフォローが必要な子に対して、どういうフォローしていくかという視点で、ユニバーサルは、誰でもわかりやすい形にすれば、そういう困難な子どもたちにもわかりやすくなるというふうに、誰かを対象にというよりは、全員に対してわかりやすくということですかね。
(堀川先生)
そうですね。特別支援が必要な子どもたちを対象にしていたのが、今度はその人たちのバリアを取っちゃいましょう、なくしましょう、それがバリアフリーです。バリアフリーはやはり、特別支援の必要な子どもたちが前提ですよね。でも、ユニバーサルデザインは、誰にとっても、使えるということです。みなさんは、リーディングトラッカーをご存じですか。狛江市の図書館にあるのか探してみましたが、見当たりませんでした。
(事務局)
図書館では置いていないです。
(堀川先生)
そうですか。これは手作りできますから、学校でも学校司書の人が手作りしています。読みたい1行だけを見やすくして、上下の行を隠すための細長いもので、これを鉛筆立てなどに立ててあります。人によって文字を読めるのが色が違い、黄緑色が見やすい人、ピンクが読みやすい人など様々です。これはだから、バリアフリー特別支援のものだけでなく、誰もが使っていいから、インクルーシブです。誰でもこれを使って、こうやって読むことができる。そうすると、ディスレクシアとかね、字がゆがんだりとか、斜めだったりとかという、そういう子どもたちもたくさん増えているんですけれど、そういう子どもたちもこうやって読む。そうではない子どもたちもこうやって読む。だからインクルーシブなのです。包括的なのです。だからこれを使っているから障がいを持った子どもだとかいうことではないのです。そういった動きになってきているので、計画の中にどういう言葉を使うかということはやはり考えなくてはと思います。
では、資料3ページにある①~⑮の各市の子ども読書活動推進計画を印刷してきました。狛江市とだいたい同じ人口規模のものを選んできたのですが、大規模のものもあります。これを今から皆さんに配布します。これを皆さんに見ていただき、これ面白いなとか、これすごいなとかいうところを、そのページに自分で付箋を貼ってください。付箋には、最初のところに自分のイニシャルを入れておいてください。気になった点、気づいた点は、こちらの大きな付箋に何でも記入してください。終わったらお隣と交換してください。15部あるので、事務局もどうぞ。気になったことを、まず挙げてみてください。先程、子どもたちにリーフレットを分析させると言いました。今度は皆さんがこれを分析してください。いいですか、こんなことが書いてあるとか、これはいいなとかいうように、自分たちがこれから作る中でお手本というか、参考にできるかもしれない、こういうのを入れるといいなというようなものに付箋を貼ってください。
(作業開始)
(堀川先生)
どうですか。
(委員)
キャラクターがありますね。
グラフとか、表とかが見やすいです。
文書ばかりで分かりにくいです。
写真でカラーが入っていて読みやすいです。
職員の研修があります。
児童への質問が変わっていておもしろいです。
(堀川先生)
そうですね。計画に入れたいものはどんどん付箋に書いてください。
(何回か資料を交換し、作業終了)
(堀川先生)
それでは、資料3ページ「(2)狛江市が推進計画を策定する意義・目的、読んでももらう対象、どのように利用されるか」について考えていきましょう。
皆さん、この計画は、誰に読んでもらうのですか。
各市、たくさんイラストとか写真などもありましたよね。分かりやすくしている。そういうのは誰に読んでもらうために作っているのですか。誰にアピールするのですか。誰のための推進計画なのですか。皆さんは第四次を作られたお仲間ですか。その時は誰を想定して作りましたか。
(委員)
まだ入ったばかりの時期だったので、あまり分からない中参加したのですが、ただ、計画が出来上がった後に私の所属しているのおはなし会の代表の人がみんなの人数分買いましょう、とみんなに配布していました。ですので、こうしてみんなに読んでもらえるんだなと思いました。
(堀川先生)
子ども読書推進計画に携わっている人たちですね。他には誰に向けてだと思いますか。
(委員)
市民です。目標は子どもにも、親にも読んでもらいたいと思うのですが。なかなかどうなんでしょうね。
(堀川先生)
市民一人一人に配るにはお金が掛かってできないのですか。
(事務局)
冊子は有料なので、図書館のホームページから自分たちでダウンロードして読むことはできます。
(堀川先生)
そうですか。それでは、今日の1枚ものの資料をご覧ください。
これは「柏市学校図書館運営マニュアル」です。マニュアルの中に、「Q1柏市のめざしている学校図書館の姿とは」、続いて「『A1柏市子ども読書活動推進計画』を見てみましょう。」となっていて、「柏市子ども読書活動推進計画」において柏市がめざしている学校図書館の様子が掲載されています。裏のページには具体的な取組としてこういうことがありますと、計画の中に書いてあります。実現したいことは具体的に書いておかないと伝わらないのです。でも、昔は、国の子ども読書推進計画も絵にかいた餅だというように言っている人たちがいました。実際にそういうところが無きにしもあらずだけれど、だから、やはり実現したいと思ったことは書いておかないといけません。
私が狛江市の第四次計画をダウンロードするときは、25ページくらいまでをダウンロードしました。その後に読書活動実践レポートがあり、そして資料編、これは細かく所管部署を対象とした取組状況が書かれていますが、細かくて、もう読めないと感じました。だから、読む人の立場に立って作らないと使ってもらえません。まとめたものを誰が読むのかと感じました。それによって読んだ人がどのようにそれを使うのかを考える必要があります。
資料3ページの「(5)推進計画の担当部局による特徴」例えば、或る市では学校司書の配置が今50%です。2028年には100%にしたいんです。これは学校教育課の所管です。これを狛江市の計画で作る場合には、なかなか書きにくいですか。
(館長)
難しいですね。
(堀川先生)
だから所管というのはとても大切なところなのです。
この推進計画は公共図書館が作っているところもたくさんあります。教育委員会の学校教育課などが作っているところもあります。学校司書の配置を2023年には50%なので、2028年には100%にしたいということを書くためにはやはり所管に目を向けなくてはなりません。ある自治体に行って話を聞いたときに、そこは図書館で責任を持って策定するということになっていましたが、「学校教育についてはなかなか言えないです。」と、おっしゃってました。図書館の人はそういう壁があるかもしれないけど、地域との連携とか、学校教育の人たちにはなかなか提案できないようなこともできると思います。だからそういうことも考えて、どんな施策を明記して文章にしていくのかを考えることが必要です。 皆さん、各市の計画を色々ご覧になって、気が付かれたかどうかわかりませんけれど、最初のページに挨拶がある市もあります。狛江市はないのですね。それぞれ今ご覧になっているのを持ってるので、どうでしょうか。市長さんが書いてるところ、教育長さんが書いてるところも色々あります。図書館長さんが書いているところもあります。挨拶をこの人に頼み込んで書いてもらうということも特徴になります。計画は図書館でやってるところが多いんですよ。図書館として、地域の現状を分析して、地域のネットワークをどううまく使って、子どもの読書推進を考えていくのか。そうした工夫をすることができるはずですよね。
では、これから今皆さんが持っているものを、今度は向こうの机に移動して、同じようなテーマのものにまとめる作業をやりたいと思っています。
(白い模造紙にテーマを4分割し、付箋を貼る作業)
(作業終了)
(堀川先生)
今日の作業はどうでしたか。
(委員)
狛江市の推進計画しか見たことがなかったので、今回いろいろな市のを見せていただいて、こういう書き方もあるし、こういう角度から表現することもあるんだって、とても興味深かったです。ありがとうございます。
(委員)
私は本が好きですけれども、嫌いな子もいっぱいいて、やはり、活字が細かくて字がぎっしり詰まっているのは嫌だなと思いました。手に取りやすくて、読んでみようかなって思うようなのがいいと思いました。
(委員)
誰が読むのかというのを意識するのが大切だと思いました。それによって、見せ方も違ってくるのかなと思いました。ターゲットを意識した上で作ることが必要だと思いました。
(堀川先生)
見せ方については、例えば、読書活動と資料を分けてもいいと思います。
(委員)
図書とは、紙のものを読むものだと思っていたので、それ以外にも資料のお話など参考になりました。先生がおっしゃったように、これは誰に向けて作るものなのかということを改めて考えさせられました。
(委員)
私は、小学校校長会の校長担当で来ているので、すごく図書館に詳しいってわけではなくで申し訳ないのですけども、今回いろんな市の計画を見た中で、子どもが本好きな理由とか嫌いな理由というのも、色々な聞き方があって、単純にアンケートのとり方って難しいなっていうのが1つ。あとは、家庭で本を読みましょうという取り組みが書いてあったんですけども、実際やってくださいねと言うことまではできると思うんですけど、それを定着させたりするのが、難しいのかなと思いました。
(堀川先生)
それには学校の力もちょっと借りられると思うんですよね。図書館だよりとか。それと、校長会の代表として来ていただいているのなら、ぜひ、校長会で学校図書館や図書館のことについて図書館から話をするというのはどうでしょうか。
(委員)
それは、指導室が所管ですが、話をするという手はあります。
(堀川先生)
校長会を使うというのは、子どもの読書を推進するのにとてもいい方法なのです。
図書館の方からも何か働きかけができればいいと思います。
(委員)
今回、私が見た自治体にはなかったのですが、この推進計画の中に子どもへのメッセージとか、保護者へのメッセージとか、保育士さんや幼稚園教諭や学校の先生に向けてのメッセージを入れたいと思いました。というのは、私も第二次、第三次と一緒に作ったのですが、その時は指導室が担当して作っていました。しかし実際に学校の教員でこの計画があることすら知らないという方もいたのです。保育園の先生も、幼稚園の先生も、保護者もご存じないことがあり、だからやはりそういう人たちに絶対に知ってもらいたい、メッセージみたいなのを入れたいなと思いました。
(委員長)
今日はどうもありがとうございました。
今日改めて計画策定の基本から教えていただいたなと思いました。皆さんがお話されたように、やはり誰のためにという点と、利用する人のためになっているのかなと少し反省しました。他の自治体の計画を参考にして読みやすくする工夫が必要ですよね。あとは昨今の問題、課題であるSDGSとかの考え方や、自治体のアピールを盛り込んでいるのも参考になりました。いろんな面で子どもたちの読書活動は学校がかなり担っているとは思いますが、市としても、それをしっかり大局的に見て、色々な子どもたちや大人も含めて、そういう視点に立って指導していく立場にあると思いました。そのためには皆さんにわかりやすく読んでいただけるように、実態も含めて、課題をはっきりと示される策定になっていくといいなと思いました。今回15市の計画を見て、やはりどちらかというと行政で作成したものは報告書的な、役所的な、ちょっと硬いものになっているような気がしました。ですから、皆さんでこれからどうすればいいかを考えていい計画にしたいです。今日はとても勉強になりました。ありがとうございました。
(堀川先生)
私余計なことばっかり申しましたけれど、後のこの計画の作成、ご検討を祈っております。頑張ってください。今日はありがとうございました。
(委員・事務局)
ありがとうございました。
(事務局)
堀川先生、ありがとうございました。本日お話いただきました内容につきましては、議事録として皆様に共有させていただきます。
(委員長)
今回話し合った内容も踏まえ、次回協議会での検討を進めていきましょう。
それでは、議題の2、その他について、事務局より説明をお願いします。
(事務局)
事務連絡的なことになります。
新設図書館、皆様もご覧になっているかもしれないのですが、工事の幕が取れまして、全面見えるようになっております。もし、よろしければ覗いていただければと思います。外観はもうでき上がっております。その関係で中央図書館臨時窓口につきましては、新設書館オープンのために休館をいたします。期間は9月1日火曜日から10月31日土曜日までです。10月31日が過ぎましたら11月1日に新設図書館がオープン予定になっております。臨時窓口はこのまま閉鎖という形になる予定でございます。市民の皆様への周知につきましては8月1日号広報で行っております。ご覧いただければと思います。また、図書館システムの改修が入ります。その関係で全図書館、図書室が2週間程度休館することになると思いますので、そちらにつきましては次回協議会の日程には合わなくなってしまいますので、図書館ホームページ等でご確認いただければと思います。
以上でございます。
(委員長)
事務局より報告が終わりました。何かご質問等はございますか。
他に質問等がなければ、以上をもちまして令和8年度第3回狛江市立図書館協議会を閉会いたします。
次回の第4回図書館協議会につきましては、10月8日(木)に開催する予定です。開催通知につきましては、後日事務局より各委員へ通知いたします。