令和2年度 第8回狛江市立公民館運営審議会会議録

 

 

1 日 時   令和3年3月22日(月)午後6時30分~8時30分

 

2 場 所   中央公民館 第4会議室

 

3 出席者   斎藤謙一委員長、馬場信義副委員長、土屋陽子委員、長谷川まゆみ委員、日向正文委員、細谷明美委員、宗像政子委員

        事務局(浅井信治公民館長、刈田美江子副主幹(兼)事業係長、髙橋公平主事)

 

4 欠席者   伊地知俊二委員、髙尾戸美委員、深井秀造委員

 

5 傍聴者   0名

 

6 配布資料      資料1 第7回狛江市立公民館運営審議会会議録

 

7 会議の結果

○報告事項

 ・狛江市民センター改修基本構想・基本設計及び新図書館整備基本構想策定業務委託の事業者選定プロポーザルについて

事務局:前回の審議会でも少し伝えたが、まず1次審査に手を挙げた業者は6事業者であり、そこから書類審査によって5事業者に絞られた。次の2次審       査となるプレゼンテーション・ヒアリング審査(3月16日実施)では、計7名(大学教授2名・公民館運営審議会委員長・図書館協議会委員長・施設課長・公民館長・図書館長)の評価者による審査が行われ、委託事業者が決定したところである。すでに市ホームページ「狛江市民センター改修基本構想・基本設計及び新図書館整備基本構想策定業務委託事業者選定結果」でも掲載されているが、「TOT共同事業体」という事業者が選定されることとなった。今後の予定としては、公募により参加者を募り、ワークショップを5回程度開催して市民センター改修に係る基本構想を策定する。このワークショップに審議会委員から数名出席していただくこととなる。

副委員長:ワークショップはどのような人数構成で行う予定か。

事務局:あくまで仕様書上の話ではあるが、3グループでワークショップを行い、1グループにつき8名を予定している。それを5回程度実施する予定である。

委員長:プロポーザルでどの事業者も口を揃えていたが、「1グループ10名以下程度」のワークショップが最も効果的で、まとめやすいとのことであった。

委員:3グループということは、審議会からはそれぞれ1名ずつ出席し、計3名となるという認識でよろしいか。

事務局:人数についての詳細はまだ決まっていないが、できるだけ審議会からも複数名出席できるよう調整する予定である。また、子育て世代や学生といったあまり公民館を利用したことがない市民の意見も幅広く抽出するために、ワークショップ以外のやり方(アンケート等)も検討する予定である。

副委員長:TOT共同事業体は3事業者で構成されているとの説明があったが、これらの事業者に地元の企業は入っているか。

事務局:市内の事業者ではないが、どの事業者も都内に本社を構えている。

委員:各事業者のこれまでの実績という点ではどうか。

委員長:プロポーザルに参加した事業者の内、公民館の改修に関する設計や工事(公民館に併設しているホール等)の実績がある事業者は見受けられたが、公民館のワークショップの企画・運営の実績についてはどの事業者にもなかったと思われる。

副委員長:ワークショップは、公民館と図書館で同時に行うのか。

事務局:まだ詳細は決定していないが、別々での開催を予定しており、必要とあれば、同時に行う可能性もある。

委員:各事業者をプロポーザルで評価する際に、公民館や図書館に詳しい評価者はいたか。

事務局:審議会及び図書館協議会の委員長に参加していただいた。また、建築に関する専門性については、大学教授が評価者として加わった。

委員:ワークショップの場で、専門的な質問について回答できる者は運営側に用意されるのか。

事務局:図書館については、新図書館基本構想策定に向けた検討委員会を別途設置する予定なので、その委員として学識経験者が入るかもしれないが、市民センターの改修については、そういった専門家が入ることはないと考えられる。

委員長:来期就任予定の学識経験者は、大学で社会教育学を専攻しているので、不明な点があれば意見を求めても良いかもしれない。ただ、公民館のワークショップについては委託事業者も初めての試みなので、全員素人という気持ちで望むぐらいが丁度良い。もし、どうしても調査しておきたい事項が出てきた場合は、この審議会に専門家を呼び、意見を求める等の方法も考えられる。分からない者同士が話し合っても解決しない。

委員:ジェンダーの問題に少し関係して来るが、TOT共同事業体の担当者に、女性はいるか。0人だとすると、女性の意見が反映されない可能性がある。公民館には女性の利用者も多い。運営側の意識として、女性の細かな考え方ができる方がプラスに働くと考えられる。

事務局:委託事業者側の職員体制については、市からは何も言えないところではあるが、プロポーザルの際には、説明者として女性がいた。

副委員長:市民活動支援センターが改修後の市民センターに新たに加わる予定だが、基本構想の策定において、どのように関与するか知りたい。

事務局:今後のワークショップにおいて、市民活動支援センターから数名参加してもらう予定である。

 

○審議事項

 ・来年度への申送り・引継ぎ事項について

委員:来年度から始まる事業評価に伴い、事業の見直しが求められる。これにあたって、若い人の声を反映した事業を実現できるよう、現役世代にとって魅力ある公民館とは何かについて検証して欲しい。これまでも、公民館職員で試行錯誤して来たとは思うが、職員間だけでなく、審議会委員の新しい意見や参加者からのアンケート回答結果を取り入れるといった試みはどうか。また、市民大学実行委員のように、市民の力を借りるといったことも他事業で取り入れても良い。その他にも小金井市の「ヤングアダルトサポーター」のような中高生の委員会を設置するといった取組みも考えられる。小金井市には東京学芸大学(附属)があるので連携が取りやすい。狛江市内でやるとするならば、指導室と手を組み、地域連携しながら、小中学校に声を掛けてみるといった試みも考えられる。

委員長:本来であれば、公民館に「地域連携」の機能があるはずだったが、市民活動支援センターが別組織として設立され、機能が弱まってしまった。市民活動支援センターは政策室の所管ではあるが、縦割りするのではなく、たとえば市民活動支援センター職員が審議会に参加するといったことも必要である。市民センター改修後は、市民活動支援センターが加わるので、公民館との連携が密となり、より地域連携が深まることを期待したい。

委員:現役世代が集まりやすい時間帯は、平日の昼間ではない。現在21時半までの施設貸出を可としているが、それを22時までにするという案もある。また、祝日も開館できるとより多くの現役世代を集めやすくなる。もちろん職員の勤務体制にも関わってくるので、簡単にはできないかもしれないが。

副委員長:普通のサラリーマンの場合、18時~19時終業だとしても、自宅に着くのは20時前である。22時まで開館していれば、それから2時間は利用することができる。最初から全日夜間延長は難しいと思うので、週に2日だけやってみるといった形で試験的に導入してみてはどうか。

事務局:確かに、時間を延長して利用者拡大を狙うのも良いが、この新型コロナの影響でリモートワーク等が増え、新しい生活様式となって来ている。利用者の生の声をまず聞いてみることも重要である。

委員:すでに、居場所事業でリモート参加を導入していると思うが、参加者からの反応はどうか。

事務局:リモートの参加者数の状況は取り扱う内容にも左右されるが、多いときで約15~20名程度である。使用しているアプリはズームで、居場所事業の運営委員が自ら機材を持ってきて設営している。運営委員の方々は、比較的若い方が多く、リモートの参加者も若い方が多い。

委員:居場所事業をきっかけに、リモート参加型の事業が増えれば良い。

事務局:現在、館内に安定したWi‐Fi環境が整っていないので、今後の市民センター改修にあたっては、そういったインターネット環境の充実についても検討する必要があると考えている。

委員長:現在、バーチャル体験(AIや3Dを活用した体験)と実体験(自分の目で見て触って確かめる)と両極端に分かれ始めている。昔では考えにくいが、前者に慣れた人にとっては、実体験に感動することもあり得る。事業をきっかけに、若年層の利用者が集まってコミュニティを形成し、「オフ会」や「ハブ」のようなコミュニケーションツールとしての存在に公民館はなり得る。

事務局:公民館自体が、「つどい・まなび・むすぶ」の理念があるので、バーチャルではなく、直接来館して体験するというのが基本である。それをプラスに捉えて、実体験を知らない現代の若者に提供できれば良い。

委員:私はコーラス団体に所属しているのだが、防音に優れたホール等の部屋が最近予約できなくなってしまったように感じる。新型コロナの影響か。

事務局:ホールや講座室については面積が広いので、密を避けるため、もともとあまり使用していなかった団体も申し込む傾向が強くなっている。そのため、あまり予約が確保できないようになったと考えられる。

委員長:今後の市民センター改修に伴う部屋割り決めにより、各部屋の敷地面積も変わってくる。部屋数を増やすことで各部屋の面積を減らすのか、部屋数を少なくし、1つ1つの部屋を広くするのか。こういったことをワークショップで検討する必要がある。また、リフォームをするので、換気機能が向上し、小さい部屋でも密を避けやすくなる可能性もある。

委員:仕事をしていた当時は、なかなか公民館を利用したことがなかったが、退職してから利用するようになった。子どもがいる若い親が、公民館を利用するような事業はあるか。あれば、本人たちは助かると思う。

事務局:子連れで公民館を利用している団体はたくさんある。たとえば、親子で運動したり、英語を勉強したりするような団体もある。公民館事業としては「いきいき子育てルーム」や最近では、市制施行50周年を記念した「親子天文教室」事業などがある。

委員:親子で集える事業があるともっと良い。たとえば「野川のえんがわ こまち」では0歳から小学校6年生とその親が定期的に集まれる居場所となっている。子育てしながらストレスを発散できるし、幼少期から公民館に慣れ親しんでもらえば、大人になったときも公民館を利用してもらえるようになり、若年層の利用率の向上につながる。

副委員長:今年度を振り返ってみて、新型コロナ禍における公民館の対応で、感染が始まった当初すぐに閉館としてしまったが、それが本当に正しい判断であったかどうか疑問である。公民館職員にとっても目の前の対応に追われて大変だったとは思うが。

事務局:その点については、やはり市の方針として決定したことなので、公民館だけの判断ではどうしようもできない部分はあった。

委員:感染症対策として、書籍用の消毒機が置かれているが、消毒時間も短くて使いやすく非常に良いと思う。あの消毒機の管理等はどこが行っているか。

事務局:市民センターにあるのは図書館が管理し、西河原図書室のものは公民館で管理している。

委員:現在、新型コロナのため、氏名と連絡先を記載した名簿の提出を利用者に求めていると思うが、あの名簿が何かに役立ったことはあるか。

事務局:あれを活用するときは、利用者に感染者が出てしまったときに限られるが、これまで活用したことはない。公民館活動以外の経路で感染してしまった場合は把握できないが、少なくとも利用者の中には、これまで感染者が出ていないと認識している。

委員長:もし感染者が出てしまった場合だが、本人から公民館宛てに連絡があり、それから公民館で濃厚接触者を把握するという想定でよろしいか。

事務局:もちろん本人から連絡が来るという場合もあるが、基本的には、感染者本人に聴き取りを行った保健所から、まずは公民館宛てに連絡が来ると想定している。そこから濃厚接触者となり得る利用者の方々へ連絡をする予定である。

委員:新図書館の設立に伴って蔵書数も増えるのか。

事務局:蔵書数については、まだはっきり決まっていない。

委員長:西河原図書室の資料は、選書や購入等の管理は公民館が行っているのか。

事務局:西河原図書室の職員が選書等を行っており、資料も公民館の予算で購入している。

委員:以前、西河原図書室及び各地域センターの資料は、中央図書館がすべて管理をしていると聞いていたが、そうではないのか。

事務局:基本的にはそれぞれの図書室に勤務している職員が資料の管理は行っており、予算については、西河原図書室は公民館、地域センターは地域センター運営協議会(委託者:地域活性課)が持っている。ただ、全体の動きを把握するため、他の各図書館・室の蔵書の確認や、「図書館・図書室連絡会」といった会議を通じて、連携を図るようにしている。

委員:新規で蔵書して欲しい書籍があった場合はどうすればよいか。

事務局:必ず反映される訳ではないが、各図書館・室に「リクエスト用紙」があるので、それで申し込むことができる。

委員長:改修後の市民センターに図書コーナーが新しく設けられるので、新図書館、市民センター図書コーナー、西河原図書室、各地域センター図書室(4か所)の合計7か所となって、さらに管理が複雑となることが予想される。

委員長:現在、ほとんど使用されずに物置の状態となってしまっている「郷土資料室」のあり方についても、今後の市民センター改修において検討する必要がある。あそこは敷地面積が意外と広く、もしなくなれば、公民館のさらなる場所の確保につながる。来年度以降の審議会の議題として取り扱うのはどうか。

事務局:郷土資料室は社会教育課が所管しているので、審議会で検討することは難しいが、ワークショップで取り上げても良いかもしれない。

委員:新図書館にエレベータは設置される予定か。

委員長:ユニバーサル・デザインやバリアフリーの観点から、設置されると考えれる。

委員:今年の2月頃、事務局から提供のあった事業の開催スケジュールを確認し、事業を実際に見学してみた。公民館の活動内容を審議会委員が肌で感じることは改めて重要であると感じた。将棋教室などは、子どもの参加者が非常に多いと聞いている。やはり子どもが気軽に立ち寄れる事業・居場所があると良いと感じた。

事務局:ここ2、3年でフリースペースを使用する子どもは増えてきたように感じる。学習のためではなく、ゲームをする子どもたちが多い傾向ではあるが。

委員長:たとえ騒ぎながらゲームをやっていたとしても、公民館に立ち寄ってくれるだけでも大きな意味を持つ。「公民館なんて知らない、行ったことがない」と言われるよりも、そういった子どもたちが大人になって公民館を利用してくれる方が重要である。

委員:公民館でバンド活動等はできるか。たとえばドラムがセットされている部屋等はあるか。

事務局:バンド活動自体はできるが、ドラム自体は公民館の備品として扱っていない。よって、使用したい場合は利用者自身でドラムを持ち込んでいただく必要がある。

委員:他市の社会教育施設では、ドラムが設置してあり、申し込めば無料で利用できる部屋がある。ギターであれば気軽に持ち込むことができるが、ドラムについては準備するまでに時間がかかる。もっと気軽にバンドの練習ができる部屋があれば、若い利用者を呼び込むことができると思う。また、それらの若者の親にとっても、公民館や地域センターといった公的な場所であれば、安心して子どもを送り出すことができる。

委員長:バンド演奏ができる部屋や防音機能に優れた部屋の設置等、具体的な意見もワークショップで提案していった方が良い。

委員長:他に意見がなければ、本日の会議は終了とし、令和2年度公民館運営審議会は閉会とする。来年度の第1回審議会は、令和3年4月13日(火)の第4会議室にて開催する。