日時
令和6年7月4日木曜日午後2から4時まで
場所
防災センター402会議室
出席者
議長:谷川章雄
副議長:塩澤寛樹
委員:寺田良喜、長沢利明、山崎久登
事務局:金築宏美、宇佐美哲也、清水聡(社会教育課)
欠席者
なし
議題
- 議長・副議長の選出について
- 令和6年度事業計画について
- 狛江市文化財保護条例の改正について
- 狛江市文化財の指定について
その他
提出資料
- 令和6年度文化財保護事業計画(案)
- 令和5年度埋蔵文化財発掘調査一覧
- 埋蔵文化財年度別発掘調査件数及び事務処理件数
- 令和5年度埋蔵文化財発掘調査地点
- 令和5年度狛江市立古民家園(むいから民家園)入園者数
- 狛江市文化財保護条例(案)
- 登録文化財の候補について
- 登録制度の要点整理について
- 狛江市文化財の指定について
会議の結果
- 会議に先立ち社会教育課長挨拶。
- 事務局で開会を宣言。
- 議題1の審議に入る。
議題1.議長・副議長の選出について
- 事務局から、文化財専門委員の会議の議長・副議長については、狛江市文化財保護条例施行規則第6条の規定により、任期が1年となっており、委員の互選で毎年選出していただいていることを説明しました。
- 議長については谷川委員が、副議長については塩澤委員が、全会一致で選出されました。
- 進行を谷川議長に交代し、議題2へ。
議題2.令和6年度事業計画について
事務局から、令和6年度の事業計画(案)について、令和5年度の事業の実施結果報告を含めて、下記の通り説明しました。
- 文化財の調査については、各種文化財の調査を適宜行うとともに、文化財総合調査として、引き続き、亀塚古墳の再評価のため、出土遺物の再調査を進めていきます。
- 文化財の管理・保存については、白井塚古墳公園の開園に向けた調整・調査等を進めていきます。また、古墳保存整備検討委員会において、市内の古墳の保存整備や活用方法等について検討していきます。
- 史跡等の管理は、兜塚古墳、教育発祥の地、万葉歌碑周辺の維持管理等を行います。
- 文化財保存事業費補助金は、本年度も祭ばやしの保持団体に交付する予定です。
- 寄贈資料の受け入れは随時行い、発掘調査にて出土した遺物等と合わせて、今後の活用に向けた適切な管理・保存方法を検討していきます。
- 文化財の活用については、東京文化財ウィーク2024へ参加し、期間内に文化財めぐりや現地解説、文化財関連展示を実施する予定です。現地解説につきましては、玉川碑が大正に再建されてから100年を迎えることから、東京都指定旧跡の玉川碑跡で現地解説と写真パネルの展示を実施します。また、文化の日前後には、伊豆美神社にて展示をする予定です。文化財関連展示につきましては、和泉式土器を中心に古墳時代中期の狛江を紹介する展示を市役所2階ロビーにて実施する予定です。また、文化財関連展示の実施や文化財誘導板の設置を予定しています。学校との連携としては、引き続きこまえ文化財ガイド1~3の印刷配布を行い、小学6年生を対象とした出前講座を実施します。
- 文化財防火デーは、例年どおり狛江消防署の取組みに協力していきます。
- 埋蔵文化財の保護については、埋蔵文化財の照会対応、事前協議、各種開発に対応した確認調査や本調査の調整、指導・監理などを行います。令和5年度の発掘調査の件数は、確認調査が9件、本調査が1件となりました。試掘調査は8件実施し、うち4件は多摩川住宅ニ棟団地の再開発に伴う調査として実施したものです。周知の埋蔵文化財包蔵地外ですが、部分的に縄文時代晩期や弥生時代後期、古代の土師器の遺構・遺物が確認できたことから、令和6年度に入ってから本調査を行い、弥生時代後期の住居跡等が調査されており、今後、遺跡範囲の見直しを予定しています。また、令和5年度には、白井塚古墳の周溝部分の調査を行いました。
- 古民家園の管理・運営については、維持管理、体験教室や講座等の事業を実施しています。令和5年度の入園者は、16,149人となっています。
- 歴史公園の管理については、猪方小川塚古墳公園と亀塚古墳公園、土屋塚古墳公園の維持管理を行います。また、公開に当たり保存処理を施した猪方小川塚古墳の横穴式石室については、保存状況の経過観察を行い、状況に応じて必要なメンテナンスを行っていきます。
- 令和7年1月に開催予定の多摩郷土誌フェアへ参加する予定です。
以上の説明の後、議題2の令和6年度事業計画については全会一致で了承されました。
議題3.狛江市文化財保護条例の改正について
事務局から、狛江市文化財保護条例の改正について、下記のとおり説明し、委員からの意見を求めました。
- 前回の会議で提示した2つの案のうち、指定及び登録についての規定ごとに構成したもので進めたいと考えています。
- 前回の会議で、登録制度の運用に当たって、登録の対象となる候補があれば制度自体を検討しやすいとの意見が出されましたが、現状で候補と考えられるものは、墳丘が現存するが未指定の古墳があげられます。また、今後、市内に現存する石造物などについても登録の候補となり得ると考えられますが、現状把握を含めた悉皆的な調査を実施した上で、具体的な候補を検討する必要があります。
- 前回の会議で出された意見を踏まえ、登録制度の要点について次のように整理しました。①登録候補の選定について、②登録・抹消にあたっての手続きについて、③保護の方策についての3点です。
- 委員からは、条例案の構成については、改正のタイミングを踏まえると、他の自治体の条例にみるような、もともと指定文化財については種別ごとの規定で構成され、その後に登録制度を追加したような構成ではなく、指定及び登録についての手続きごとの規定により構成したかたちとすべきとの意見が出されました。
- 委員からは、登録候補の選定は事務局が行うべきこと、文化財の管理者から登録の申し出があった場合は、制度を運用するなかで個別に対応すべきとの意見が出されました。
- 委員からは、登録・抹消の手続きについては、保護の裾野を広げるという登録制度の趣旨を踏まえ、ある程度手続きを簡素化することが望ましく、指定のように諮問・答申は必要とせずに、教育委員会が候補を選定し、文化財保護審議会の承認を得た上で登録できるようにすべきとの意見が出されました。
- 委員からは、登録制度が所有者にとってメリットとなるような方策が必要であること、例えば、管理や公開に係る経費の一部に対して、必要に応じて奨励金のようなかたちで補助することができるといった規定を条例に設けておくべきとの意見が出されました。
- 委員からは、特別な事項を調査審議するに当たって、文化財保護審議会に臨時委員を置き、必要に応じて意見を聞くことができるといった規定を条例に盛り込むべきとの意見が出されました。
以上、各委員からの意見を踏まえて、事務局で細かい文言を含めて整理した上で、改めて会議に報告することになりました。
議題4 狛江市文化財の指定について
- 議長から、本議題については、指定候補の文化財についての議事であり、所有者に関する情報や価値判断を伴う内容となるので、非公開とすることを説明し、全会一致で非公開を決定しました。
(理由)文化財の指定及び解除等重要事項の審議、指定候補の文化財に関する議事等については、所有者に関する情報や価値判断を伴う審議となるため、非公開とする。
その他
- 次回の会議については、9月頃の開催を予定していますが、開催日程については後日改めて事務局にて調整することとなりました。
- 議長、閉会を宣言。
文化財専門委員名簿
議長
谷川章雄
副議長
塩澤寛樹
委員
寺田良喜、長沢利明、山崎久登
公募市民委員がいない理由
狛江市文化財の指定及び解除等重要事項を審議するために専門的な知識が要求されるため。