2024年12月
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
令和3年度 第3回狛江市立公民館運営審議会会議録
1 日 時 令和3年7月27日(火)午後6時~7時45分
2 場 所 中央公民館 第4会議室
3 出席者 斎藤謙一委員長、馬場信義副委員長、長谷川まゆみ委員、内海貴美委員、中野潔委員、深井秀造委員、細谷明美委員
事務局(浅井信治公民館長、刈田美江子副主幹(兼)事業係長、髙橋公平主事)
4 欠席者 長岡智寿子委員、小松香織委員、都築完委員
5 傍聴者 0名
6 配布資料 資料1-1 公民館事業評価シート(子どもの実験教室)
資料1-2 子どもの実験教室 年間予定表
資料1-3 子どもの実験教室 参加者数
資料2-1 公民館事業評価シート(こまえ市民大学)
資料2-2 こまえ市民大学 アンケート集計
資料3-1 公民館事業評価シート(スマホ講座)
資料3-2 スマホ講座 アンケート集
その他資料 第2回公民館運営審議会会議録
7 会議の結果
(1)審議事項
①東京都公民館連絡協議会委員部会委員の選出について
細谷明美委員及び内海貴美委員の2名を選出することが決定
②令和3年度狛江市公民館事業評価について
(ⅰ)少年事業 子ども実験教室
資料1-1、1-2、1-3に基づき、事務局より説明
委員長:資料1-3「新規参加者の比率」グラフから、低学年、高学年ともに、約6割の方が継続して参加しており、非常に高いリピート率であることが分かる。このことからも、「また行きたい」と思ってくれた参加者が多くいたということが言える。
委員:令和2年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、定員数を縮小していると思うが、通常では何名の定員を設けているか。実験教室は非常に人気事業の一つと聞いているが、今後、人数枠を増やす見込みはあるか。
事務局:通常の場合、15名程度の人数を設定している。定員数については、講師の目が行き届く範囲で教室を運営する必要があるため、人数を大幅に増やすというのは難しいと考えている。
委員:資料1-1「事業評価シート」の総合評価欄に「求めている方により多く参加していただける機会を創出することが必要である。」と記載があるが、何か工夫していることはあるか。
事務局:令和2年度は、電話・窓口のみの申請受付かつ先着順だったため、仕事や子育て等の都合により、参加申込みできない方が潜在的に多くいたと考えられる。この対策として、令和3年度からはインターネットを活用した電子申請を導入し、さらに先着順ではなく多数抽選の形式としたことにより、市民が、時間の制限なく気軽に参加申込みできる環境を整えた。
委員:低学年の場合は、保護者が同伴をして良いか。
事務局:保護者が見学することは可能である。
委員:抽選申込みで落選してしまった人向けに、同じ内容の教室を再度開室するということは出来ないか。
事務局:予算の都合上、同じ内容の教室を再度開室することは出来ないが、令和3年度からユーチューブを活用した動画配信を始めたので、参加できなかった方には、そちらを視聴していただければと考えている。
委員長:教育委員会のホームページから実験教室の動画視聴のリンク先を見つけたが、場所が分かりにくいと感じた。
事務局:教育委員会ホームページで、現在「お知らせ」の場所にリンク先を載せているが、確かに分かりにくいと思うので、「公民館」ページ内に実験教室の専用ページを新たに設けて、そこに動画視聴のリンク先を掲載したいと思う。
副委員長:実験教室は、低学年用、高学年用の2つのコースに分かれているが、それぞれが歳出できる予算は同じか。
事務局:予算としては、委託料として一括で計上しており、委託事業者がその中で遣り繰りしているので、コースごとに歳出予算を積算しているわけではない。
委員:市全体の予算からすると、かかる費用は小額となるかもしれないが、実験教室は大変重要な事業である。たとえば、資料1-2「年間予定表」に記載されている「二酸化炭素をつくる」実験は、子どもだけではなく大人でも気になる内容である。私自身、学生の頃、数学で「微分積分」について学んだが、理解をしていなかったので分からない部分が多く、なかなか身に付けることが出来なかった。しかしこういった実験教室であれは、実体験を通して学べるので、子どもたちは深く理解し身に付けることができる。この事業は、市において非常に重要な存在であり、今後さらに発展・拡充させていくべきである。
委員長:理系事業が少ない公民館にとっては、理系の子どもの育成に役立てるという意味でも、非常に重要な位置付けである。大袈裟かもしれないが、この公民館の実験教室をきっかけとして科学を好きになった子どもが、後のノーベル受賞者となる話だって、あり得なくはない。
事務局:確かに、公民館はどちらかというと文系の事業・講座が多いので、理系の事業は貴重であると認識している。実験教室は、参加者から継続的に好評を得ており、今では公民館の主力の事業であると考えている。
委員:委員長からもノーベル賞の話があったが、過去にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智氏は、ノーベル賞を受賞する前から、山梨県の科学技術の振興及び人材の育成を図ることを目的として、山梨科学アカデミーの発足に携わっていた。この実験教室とは少し内容は異なるかもしれないが、方向性は同じだと思うので、自信をもって力を入れて取り組む事業であると考える。
委員長:科学系を事業として扱う公民館は少ない。学校には理科室があると思うが、理科室を抱える公民館・生涯学習センターは、私が知る限りほとんどない。市民センターの改修の際に、理科室の設置を検討するのも1つの手ではないかと考えている。
委員:子どものころから科学に興味を持っている子は、すでに芽が出ており、大きな可能性を秘めている。こういった子どもたちが純粋に感じる「なぜ」という疑問に答えられる講座は、もっと公民館でも拡大していくべきである。
委員:たとえば、学校で歴史を学ぶ際は、年号や人物名等の丸暗記といったその場しのぎの学習となりがちだが、こういった実験教室の場合は、子どもが目の前で体験することができ、自分の考える力をさらに養うことができる。
委員長:学校と公民館の差別化が図れる点も良いと思う。学校では、「テスト」で得点を取るための学習となってしまいがちなので、どうしても子どもの意欲やモチベーションが上がりにくい。公民館はテストのためではなく、自主的に参加し学習を促すので、自然と子どもたちの学習意欲も高まりやすい。また、理系だけではなく、文系の学習事業もあればさらに良くなると思う。たとえば、郷土資料室を活用して学ぶといった、学校では学べないような学習を公民館なら提供できる。
委員:資料1-1「事業評価シート」の評価項目「満足度」について、B評価としている理由はなぜか。
事務局:子どもの実験教室は、参加者に対してのアンケートを取っておらず、満足度についての客観的な指標がないため、B評価とした。令和3年度以降は、アンケートを導入したいと考えている。
委員長:アンケートの導入については、「今後の課題」欄に加えていただければと思う。それでは、残された時間の都合上、そろそろ審議会としての最終評価に移りたい。これまでの各委員から出た意見と、今後のさらなる期待も込めて、私はすべて「A」評価で良いと考えているが、どうか。他の委員が言うように、このような素晴らしい事業に対しては、「B」評価を付けようがない。
委員一同:異議なし
事務局:了解した。それでは、審議会からの評価としては、すべての評価項目を「A」評価とさせていただく。「今後の課題」及び「総合評価」欄については、本日指摘のあった内容を反映して、次回審議会の資料として配付する。
(ⅱ)市民大学 連続講座
資料2-1、2-2に基づき、事務局より説明
委員:過去に実際に参加したことがあるが、参加者のほとんどが高齢者であった。参加者層の年齢の若年化が必要である。
委員:若い年齢層をターゲットとしてテーマを取り扱う必要がある。
副委員長:市民大学は、3分の1以上が同じ参加者であり、すでに参加者が固定化してしまっているイメージを持つが、その点についてはどうか。
事務局:そのとおりである。毎回異なるテーマを扱ってはいるものの、3分の1を超える参加者がリピーターとなってしまっている。各回のアンケートの回答結果からも、参加者の平均年齢層が高いことが分かる。
委員長:確かに、若い方にとって興味がありそうなテーマである「ディズニーランドの挑戦」については、10代が1名、40代が5名と、参加者の年齢層が比較的低くなっていることが分かる。ただ、若年層を取り込むことも大事だが、高齢の方が継続的に参加できているという事実も、生涯学習という視点においては、非常に大切なことである。
委員:ラジオを聞いていると、最近では川柳や俳句、短歌といったものが若い方にも人気があるように見受けられる。こういったジャンルを取り扱えば、高齢者だけではなく、若年層も呼び込めるのではないか。他にも音楽といったジャンルを扱うなど、偏った分野ではなく様々な分野のテーマを取り扱うことが、潜在的な参加者を呼び込むことにつながると思う。
委員長:市民大学運営委員会(以下「運営委員会」)の中では、テーマを偏らせているつもりはないが、運営委員会の委員が固定化されていることにより、自然とテーマが偏ってしまっているということはあり得る。運営委員会に若い世代が加われば、またこれまでとは異なった講座を扱うことが出来るかもしれない。
副委員長:現在、運営委員会に現役世代はいるのか。
事務局:少数ではあるが、今期の運営委員に現役世代の方は在籍している。
委員:平成24年度に開催された「新しいコーヒーの世界」というコーヒーをテーマにした講座に参加したことがある。そのときは、若い参加者が多くいたように記憶している。このような身近なテーマであれば、もっと若年層を呼び込めるのではないか。また、現在は土曜日の午後2時から4時までの開講時間となっていると思うが、この時間帯は、子育て世帯にとっては学校がない子どもを見守る必要があるなど、予定が比較的入りやすい時間帯だと思う。試験的でも構わないので、他の時間帯で開講してみて、どれぐらいの年齢層が集まるのか調査をしてみるのも良いと思う。
委員:子育て世帯の親が参加しやすいように、託児を出来る環境を設けるのはどうか。子どもの見守りがあるため、公民館事業に参加できないという方は多くいると思う。
事務局:平成31年度の青年教室事業「リーズナブルにできるネイル講座」において、対象者が若い人向けということもあり、公民館保育士の協力の下、託児機能を導入したことがある。この試みもあってか、すぐに定員に到達し、託児機能を利用した参加者からは好評を得ることができた。過去3年間で、託児機能が備わった事業はこの1つのみである。
委員:仕事で30代から50代の方とよく仕事をする機会があるのだが、雑談の際に「あなたの今興味があることは何か」について必ず聞くようにしている。その回答として、最もよく見受けられたものは、意外にもSDGsについてであった。このことから、SDGs を21世紀の目先の問題として捉えており、現役世代の関心が強いことが分かる。市民大学のテーマとしてSDGsを扱えば、若い世代も呼び込めるかもしれない。
委員:資料2-1「事業評価シート」のSDGs欄について、「質の良い教育を」がすべて入っているが、他の16の目標にも該当している場合があるので、再度検討してもらいたい。
事務局:了解した。
委員:先ほど、子育て世帯に向けた託児機能の話が出たが、やり方の工夫によっても、参加者の幅は広がると思う。たとえば、聴覚障がい者が参加しやすいように手話通訳者に協力してもらうといった方法も考えられる。
委員長:運営委員は、市民大学に対しての思い入れが強く、幅広い人脈を持っている。これまでも、世界的な指揮者の小澤征爾氏の実弟である小澤幹雄氏や、多数のテレビに出演している気象予報士の水越祐一氏など、数々の著名人を講師として招いてきた。小額の謝礼でも講師を引き受けていただけたのは、運営委員が持つ人脈があってこそである。現運営委員会にはこういった大きな強みがあるので、委員の固定化や高齢化の問題について検討する場合は、慎重に議論しなければならない。
委員:委員長が言うように、正解を一気に導き出すということは難しい。試行錯誤を繰り返して、事業改善に取り組むべきである。
委員:継続できていることについて、良い見方をすれば「進歩」、悪い見方をすれば「停滞(マンネリ)」と両面で捉えることができるため、一概に良い・悪いで評価をするのは難しい。ただ、若い委員が運営委員会に加わることで、視野が広がり、新たなテーマが生まれやすくなるというのも大切な考え方である。
副委員長:若い方は、年配の方に比べると人脈がまだ少ないため、講師を探すのに苦労する。公民館の関係者で、委員をお願いできるような若い方はいるのか。
事務局:現状見つけられていない。また、市民大学は、公民館主催の事業であるが、市民から選出された運営委員会の方々と協力しながら取り組む「市民協働」のような特色がある。よって、運営の企画・進行の大部分は、運営委員会に任せており、公民館はそれをサポートする立場にある。委員構成や講師及びテーマの選任について、運営委員会へ意見をする場合は、慎重に行わなければならない。
委員長:実態として、運営委員会に事業委託をしているとも言える。評価するにあたっては、運営委員会を評価するのか、あるいは運営委員会と調整している公民館を評価するのか。この考え方によっても、評価が変わってくるのではないか。
事務局:事業評価としては、運営主体に焦点を当てるのではなく、あくまで公民館事業としての市民大学全体を評価していただければと思う。本日は時間がないため、次回審議会で引き続き事業評価に取り組んでいただきたいと思う。
(2)報告事項
委員長より、7月11日(日)に実施された「狛江市民センター改修を考える市民ワークショップ」の概要について説明
事務局:ワークショップの結果の詳細については、委託事業者「TOT共同事業体」が現在取りまとめているところである。TOT共同事業体からその資料を受け取った後、審議会にも情報共有させていただく。他に意見がなければ、本日の会議は終了とする。第4回審議会は、令和3年8月24日(火)午後6時に第4会議室にて開催する。