文化財の概要

明静院の薬師如来坐像は、胎内に納入された文書から、天正2年(1574)に作られたことが確認でき、本像の大粒の螺髪、胸が厚く猫背気味の体部、大きなうねりを見せる衣文表現などには、室町時代後期頃の仏像に見られる特徴がうかがえます。
また、本像の印相は、腹前で法界定印を結んでおり、現在は失われていますが、両手の上に薬壺を置いていたとみられ、本像は、一般的な薬師像と異なる類例の少ない形状に特色があります。
本像は、市内では数少ない中世に制作された仏像の一つであり、中世に作られたことを記す胎内文書も残されています。また、類例の少ない姿も特筆される貴重な文化財になります。

【指定年月日】平成29年1月18日

【種別】市重宝(彫刻)

【所在地】狛江市岩戸南二丁目10番13号

【所有者】宗教法人明静院

木造薬師如来坐像(画像)

問い合わせ

教育部社会教育課文化財担当

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