平成30年度第1回猪方小川塚古墳保存整備検討委員会議事録

1.日時

平成30年11月29日(木曜日)午前10時から11時まで

2.場所

猪方小川塚古墳保存整備用地(現地)

3.出席者

委員長:谷川章雄
副委員長:池上悟
事務局:加藤達朗、宇佐美哲也、松下祐三(社会教育課)

4.欠席者

松井敏也

5.議題

1.保存整備工事着工時点の現地視察

2.その他

6.提出資料

・猪方小川塚古墳公園(完成イメージ)

・猪方小川塚古墳公園整備及び保存整備工事全体工程(当初予定)

・猪方小川塚古墳保存整備工事(配置図、覆屋平面図、立面図、断面図)

7.会議の結果

・委員長が開会を宣言。

議題1.保存整備工事着工時点の現地視察

・事務局から、猪方小川塚古墳保存整備工事の現状について説明しました。
・現在、公園整備第Ⅰ期工事として、公園敷地の境界確定と擁壁設置工事、擁壁上のフェンス設置が終了した段階であること、また擁壁工事に先立ち、発掘調査を行ったことを説明しました。調査では、西側の擁壁部分までは墳丘が広がらないこと、北側の擁壁部分では、墳丘の広がりを一部確認したため、遺存範囲と墳丘断面の記録作成を行ったことを報告しました。
・公園整備第Ⅰ期工事がほぼ終了したため、引き続き保存整備工事に着手し、現在、石室壁面を保持する保持材の作成に必要な寸法の最終確認を行うために、石室を空けている状況であることを報告しました。
・今後、保持材作成のための寸法の確認が終了した時点で、石室内を再度埋め戻し、覆屋の基礎杭打ちのための構台設置、覆屋の基礎工事を進め、2月中旬以降、再び石室を空けたうえで、石室覆屋の建築を行い、さらに3月頃からは石室の保存処理を進めていく予定であることを説明しました。
・委員会の開催に先立ち、松井委員による現地視察の所見を報告しました。これまで、薬剤の試験を含めて石室を部分的に空けてきていましたが、石室石材の状況はおおむね良好であること、今後、保存処理にあたっては、場所ごとに薬剤や施工方法を工夫する必要があること、とくに薬剤処理による色調の変化や、施工時の天候・湿度変化に注意が必要であること等、所見を報告しました。
・委員からは、上記の点に十分注意の上、保存整備工事を進めるよう意見が出され、事務局からは、細心の注意を払いながら保存整備工事を進めていく旨を説明しました。

議題2.その他

・議長、閉会を宣言。

猪方小川塚古墳保存整備検討委員会委員名簿

委員長
谷川章雄(早稲田大学教授・狛江市文化財専門委員、考古学)

副委員長
池上悟(立正大学教授、考古学)

委員
松井敏也(筑波大学教授、保存科学)

公募市民委員がいない理由
審議内容が、石室石材の保存処理、古墳の整備等に関する極めて専門的な知識が求められることから、専門各分野の学識経験者で構成しているため。