2023年6月
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平成30年12月17日(月曜日)午後1時30分から2時30分まで
市防災センター402会議室
議長:冨永春芳
副議長:鶴壽子
委員:井上孝、小町守、塩澤寛樹
事務局:加藤達朗、宇佐美哲也、松下祐三(社会教育課)
谷川章雄
1.指定候補の文化財について
2.埋蔵文化財発掘調査の結果について
3.秋の文化財関連事業等の報告
4.その他
1.指定候補の文化財について
2.埋蔵文化財発掘調査の結果について
3.平成30年度秋の文化財関連事業等の報告
議長、開会を宣言。
社会教育課長から挨拶。
議題1の審議に入る。
議長から、本議題については、指定候補の文化財についての議事であり、所有者に関する情報や価値判断を伴う内容となるので、非公開とすることを説明し、全会一致で非公開を決定しました。
(理由)文化財の指定及び解除等重要事項の審議、指定候補の文化財に関する議事等については、所有者に関する情報や価値判断を伴う審議となるため、非公開とする。
事務局から、本年度実施した埋蔵文化財の発掘調査の結果について報告しました。
(1)宿屋敷西遺跡第5地点の発掘調査
5月10日から25日まで、岩戸北一丁目2番内にて宅地造成工事に伴い実施した発掘調査では、古墳時代中期の住居跡2軒、縄文時代の土坑1基、時期不明の土坑1基のほか、これまで知られていなかった古墳跡1基が確認されました。出土した土器から、5世紀半ばに築造された古墳と考えられ、周溝の外径は17.5m、内径は13mで、北西側にブリッジを有し、墳丘は径10から11mほどであったと推定されます。主体部は削平されて遺存していませんが、ブリッジ脇の周溝内から砥石、有袋鉄斧等の鉄製品とともに鉄鐸が出土しました。鉄鐸は、内側の舌で音を鳴らす円錐形の小さな鉄製品で、日本列島での出土例は100点ほどしかなく、しかも大半は西日本で確認されており、東日本では、長野県で1例、群馬県で1例確認されているのみで、希少なものになります。
(2)飯田塚古墳の発掘調査
11月19日から30日まで、中和泉三丁目1番内にて宅地造成工事に伴い実施した発掘調査では、飯田塚古墳の周溝1基が確認されました。飯田塚古墳は、昭和35年の古墳分布確認調査で径13.2m、高さ1.5mほどの墳丘が確認されていましたが、今回の調査から、周溝の外径は約31m、内径は約23mで、墳丘は径20mほどであったと推定されます。遺物は、周溝内部から刀子と考えられる鉄製品1点が出土しているのみで、古墳の築造時期等は明らかにできませんでした。
(3)寺前東遺跡第13地点の発掘調査
東和泉一丁目33番内における集合住宅建設に伴う発掘調査で、11月19日に調査を開始し、来年の2月末までを予定しています。現時点までに、縄文時代中期末と考えられる遺物集中1基、古墳跡2基、中・近世の所産と考えられる大規模な溝(堀)が確認されています。古墳跡2基は、これまで知られていなかったもの、中・近世の所産の大規模な溝(堀)は、幅5m以上になり、小田急小田原線(成城学園前駅~登戸駅間)線増連続立体交差事業に伴う発掘調査及び田中・寺前遺跡第16地点の発掘調査で検出された旗本石谷氏の下屋敷(陣屋)を囲む堀と一連のものと考えられます。
なお、今後の調査結果も含め、詳細については、次回の会議の際に報告できるものと考えています。
事務局から、東京文化財ウィーク2018の企画事業として実施した文化財関連講座及び文化財めぐりについて、実施結果を報告しました。
本年度の文化財関連講座及び文化財めぐりは、古墳をテーマに、文化財担当職員が講師を務めて実施しました。講座「狛江の古墳を学ぼう」は、最近の発掘調査の成果も含めて狛江古墳群について解説するもの、文化財めぐり「狛江の古墳を歩こう」は、市内に残る古墳を巡るもので、平成32年度に猪方小川塚古墳公園の開園を控えていることもあり、市民等の古墳への関心を高めていくことを意図して実施しました。
事務局から、今夏の台風により、市立古民家園内の旧荒井家住宅主屋の煙出しの屋根が破損し、修繕を行ったこと、猪方小川塚古墳公園工事の進捗について、園外周の擁壁工事とフェンスの設置が完了し、また、石室の覆屋工事のための仮囲いの設置が完了したこと、第31回多摩郷土誌フェアが平成31年1月19日・20日に開催されることについて報告しました。
議長、閉会を宣言。
議長
冨永春芳
副議長
鶴壽子
委員
井上孝、小町守、塩澤寛樹、谷川章雄
《公募市民委員がいない理由》
文化財の指定及び指定解除等重要事項を審議するために専門的な知識が要求されるため。